阪神・佐藤輝 生え抜き41年ぶり2年目70打点で巨人3連破 長期ロード中の東京D・3連勝は球団初

[ 2022年8月22日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6―1巨人 ( 2022年8月21日    東京D )

<巨・神>初回、佐藤輝は先制適時打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 阪神の佐藤輝明内野手(23)が、21日の巨人戦の初回に決勝打となる左翼線適時打を放ち、球団生え抜きでは1981年岡田彰布以来、41年ぶり3人目となる入団2年目でのシーズン70打点に到達した。4番の自己最長を更新する5試合連続打点で波に乗った打線は、先発野手全員安打と毎回安打をマークし、計16安打6得点。長期ロード中の8月に、東京ドームの巨人戦で同一カード3連勝は球団初。8連敗後の4連勝で、借金1まで挽回した。

 4番が打てば、チームは勢いづく。佐藤輝がまた勝利に貢献する一打を放った。初回1死一、三塁。試合前時点で10打数2安打と苦手にしてきた巨人・シューメーカーに追い込まれながら、内角低めのスプリットに食らいついた。打球は深く守っていた左翼・ウィーラーの前にポトリ。先制点を挙げた。

 「なんとかバットに当てようと思っていて…。良いところに飛んでくれて良かった」

 その1球前はフォークを豪快に空振りし、すっぽ抜けたバットが一塁側スタンドに飛び込むハプニングがあった。場内がざわついた後に「バットが飛んでくることがありますので、ご注意ください」という珍しいアナウンスが流れ、客席からは笑いも起きた。

 一つ間違えれば大ケガにつながるだけに、試合後は「すみませんという感じで…」と反省。幸い直撃を避けられたとはいえ、バットが飛んだ付近の観客には、サインボールを贈ったことを明かした。

 結果的には直後の一本が決勝打になった。11度目の勝利打点は、ヤクルト村上の15回に次ぐリーグ2位。得点圏打率こそ・237と振るわないが、4番にふさわしい数字だ。

 連続試合打点は自己最長を更新する「5」に伸ばし、70打点に到達。生え抜きが入団2年目以内にマークするのは、49年別当薫(126)、81年岡田彰布(76)に続く3人目。状態は明らかに上向きで「良い感じで来ているのかなとは思っている」と手応えを口にした。矢野監督からも4安打の大山を含め「そうやって打ってほしい選手なので」とねぎらいを受けた。

 4番の一打をきっかけにチームは7月13日の巨人戦以来となる先発野手全員安打と今季2度目の毎回安打をマークした。16安打6得点。昨季まで通算32勝85敗6分け、勝率・274で、過去に何度も煮え湯を飲まされてきた「8月の東京ドームの巨人戦」で、同一カード3連勝は球団史上初となった。

 悪夢の8連敗の後に4連勝。佐藤輝の言葉も自然と弾む。「良い勢いは長く続けられるようにやっていきたい」。23日から、2位・DeNAを京セラドーム大阪に迎え撃つ。4番がどっしりした今なら、勝ち星を重ねられる。(倉世古 洋平)

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