オリックス チーム浮沈の鍵握る大型遊撃手 紅林は器も胃袋もデカい

[ 2022年8月22日 08:00 ]

オリックス・紅林
Photo By スポニチ

 混迷の首位戦線で、オリックスの浮沈の鍵を握りそうな存在が、高卒3年目の紅林弘太郎内野手(20)だ。

 スケール感が大きい。球界でも異例と言える体重100キロ前後の大型遊撃手。的確な守備位置と強肩が目を引く。昨季、球団初の10代2桁10本塁打を記録した長打も魅力。甘い球を1球で仕留めたり、きっちりと右方向に打ち返す場面が目立つようになるなど、打撃技術に磨きがかかっている。決勝打など活躍した試合後、中嶋監督に尋ねるたびに、「あんまり褒めると調子に乗るんでね」とユニークな言葉が返ってくるが、「中嶋チルドレン」の筆頭は正遊撃手に定着したと言っていい。

 胃袋も大きい。パワーの源が大好物という白米などの炭水化物。大食漢で夏場でも食事量は変わらない。「むしろ太っちゃうんですよね。1回、出塁したら体重は1キロ減ると思っているので、たくさん食べていいことにしています。普段は丼飯一杯だけですが、1回出塁した日はラーメン追加、2回出塁なら、さらに丼飯もおかわりしますね」。

 選手寮の風呂場では、宮城に電気を消されるイタズラを受け、うっかり眉毛の後ろ半分を剃り落とした。それでも、「片方だけ半分ないのは、おかしいので、反対側も剃って、両方そろえました。僕は気に入っていますよ」と器も大きい。

 チームは元々、強力な先発陣を誇る。エース山本をはじめ、山岡に、田嶋、宮城、山崎福の左腕3枚に、椋木まで加わった。吉田正を軸とした打線が、どれだけ援護できるか。走者を還す役割を含めて、紅林の存在が、より重要になる。今季は101試合に出場し打率・227、6本塁打、30打点(8月21日時点)だが、数字以上の頼もしさを感じさせる。20歳が描く成長曲線に注目だ。(記者コラム・湯澤 涼)

続きを表示

2022年8月22日のニュース