楽天・藤平が5回1/3零封で1434日ぶり白星「自分の野球人生の中で、とても印象深い一日」

[ 2022年8月22日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天1―0ロッテ ( 2022年8月21日    楽天生命パーク )

<楽・ロ>本拠地初勝利の藤平(左)と好リリーフの宮森(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 ファンの笑顔が見える。初めてのお立ち台からの景色は格別だ。楽天・藤平が5回1/3、1安打無失点で18年9月17日のロッテ戦以来、1434日ぶりとなる白星。プロ6年目で本拠地初勝利も手にして「自分の野球人生の中で、とても印象深い一日」と感慨を込めた。

 尊敬する先輩右腕の岸の助言で改良したチェンジアップがさえた。4回の山口、5回の安田はいずれも空振り三振。これまでは人さし指と中指で挟むように握っていたが、中指と薬指に変更し、少し深く握るようにした。「今までと違う奥行きがあるチェンジアップになって勝負球に使えた」と手応えは抜群。決め球に苦しんでいた過去の姿はなく、ブレーキを利かせた同球種と最速151キロの直球で、7三振も奪った。

 松坂、涌井らを輩出した横浜高から16年ドラフト1位で入団。17年からの2年間で計7勝を挙げたが、その後は制球難に苦しむ。昨季は5年目で初めて1軍登板がなく背番号は19から46に。崖っ縁の今季、潜在能力を認める小山投手コーチからは「お前が出てこないといけないんだ」とハッパをかけられ続け、自身7試合目、チーム107試合目でようやく期待に応えた。3位に浮上した石井監督は「リスタートじゃないけど、ここから本当の藤平の野球人生が始まる」とさらなる成長を期待。首脳陣は次回も1軍で起用する方針だ。

 「チームが1勝も落とせない中、自分のところで勝ちを拾えた。チームの優勝に向かって少しでも貢献できれば」と藤平。大きな可能性を感じさせる、プロ通算8勝目だった。(伊藤 幸男)

続きを表示

2022年8月22日のニュース