広澤克実氏 矢野監督は今こそ自分が築いたスタイルを貫くとき 迷ってスタンスを変えることが一番良くない

[ 2022年4月2日 06:30 ]

セ・リーグ   阪神5-6巨人 ( 2022年4月1日    東京D )

<巨・神(1)>7回、選手交代を告げる矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 【広澤克実 視点】窮地をいかに切り抜けるか。監督の信念が試される。野村克也さんは理詰めで打開策を練った。星野仙一さんは怒りを表現することで選手に刺激を与えた。そして長嶋茂雄さんは連敗が続いても、翌日「おはよう」と明るい声を出し続けた。過去は変えられない。日々新たなり――の姿勢を私は学んだ。

 開幕7連敗。矢野監督も自分が築いたスタイルを貫くときだ。指揮官が迷って、スタンスを変えることが一番良くない。暗くなってはいけない。陰になってもいけない。9回に大山が意地を見せた。だからと言って、打順をこれで変えたら、せっかくのリズムも変わる。選手を戸惑わせることなく、目の前の試合、プレーにいかに集中させるかが大事だと思う。今こそ、日々新たなり――だ。

 ひとつ気になったのは、藤浪の球質が変わった印象がすること。直球は150キロを超えているのに空振りが取れない。捉えられると打球がよく飛ぶ。3発はいずれも直球を打たれた。2回の大城には152キロを逆方向に運ばれた。制球に苦しむ場面がなくなった反面、軽々と運ばれている。良くない傾向だ。

 打者としては直球待ちだけでOKとなる。リリースが低くなったからなのか、他に理由があるのか。必要なチェックは徹底しないといけない。

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2022年4月2日のニュース