阪神・近本 意地の今季初マルチ 2度の初球打ちに復調の兆し「後ろにつなぐ気持ちで」

[ 2022年4月2日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5-6巨人 ( 2022年4月1日    東京D )

<巨・神(1)>6回、近本は適時三塁打を放ち、激走する(撮影・沢田 明徳)
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 阪神・近本がベンチ裏から出てきたのは敗戦から約30分後だった。球団史を塗り替える出遅れにも悲壮感はない。反撃に寄与した今季初のマルチ安打。淡々と冷静に振り返った。

 「状態が上がってきているかは分からないですけど、今日やりたいことはできた。状態が上がっているとかはあまり気にしていない」

 6回無死一塁。菅野の初球146キロを引っ張り込み、右翼フェンス直撃の三塁打で木浪を一気に還した。「聖也がいい形で出塁してくれたので後ろにつなぐ気持ちで打てた」。4回先頭でも初球146キロを右前打した。最多安打に輝いた昨季178本のうち初球打ちは最多43本。積極的かつ打ち損じなく仕留めた2度の快打は明らかに上昇の兆しだった。

 3月6試合は打率2割で終了。過去2年と同様のスロースタートも気にするそぶりはない。チームも同じ…と言いたいのかもしれない。だから、選手会長として「僕からは何も言えないです」と多くは語らない。まだ7試合。地道に「今日やりたいこと」を続ければ道が開けることをグラウンドで示した。

 3試合ぶり先発出場だった糸井も5回の中前適時打を含む菅野からの2安打で健在。今季初対戦の難敵に決して楽はさせなかった。  (石崎 祥平)

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