阪神・アルカンタラ アカンかった…連続QSの安定感どこいった 自己最短3回4失点KO

[ 2021年7月14日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2ー8DeNA ( 2021年7月13日    甲子園 )

阪神・アルカンタラ(撮影・大森 寛明)
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 劇的ドラマで生まれたはずの勢いを完全にそぐ乱調だった。阪神・アルカンタラは、序盤からDeNA打線につかまり自己最短となる3回を投げ7安打4失点でKO。3点劣勢の9回に4得点し逆転勝利を収めた前夜の「ミラクル」を連勝につなげることはできなかった。

 快音とため息が交差し続けた。中12日での登板が影響したのか、助っ人右腕の投じたボールは、ことごとくはじき返された。初回は先頭・桑原から3連打を浴び、わずか7球で先制点を献上。さらに2点を追加されると3回にはオースティンにも右翼へソロを被弾した。これまでは相手打線が一回りした後の中盤に失点するケースが目立った助っ人右腕の変調。連続クオリティースタート(6回以上、自責3以内)も4でストップし2敗目を喫した背番号44に矢野監督も渋い表情を浮かべた。

 「うーん…全部捉えられてるしね。アウトになってるのもしっかり打ち取ったというのがなかったしね。バッターからすると打ちにくいっていう感じには見えなかったね」。粘投の気配も球威などからは感じられず、早期降板もやむなしの状態だったことを説明した。

 2位巨人が敗れ、13年ぶりの首位ターンを決めながらも支配する重い空気。サヨナラ劇から一気に連勝への機運が高まりながらの完敗に象徴されるように、チームは「地の利」を生かせていない。この日の敗戦で今季の甲子園は19勝18敗2分となった。全体で貯金は16あるだけに聖地での“足踏み感”が際立つ。

 「今、首位でいることはもちろん大事だけど、最終的に終わって首位にいることが大事なんで。自分たちの野球がなかなかできにくい、交流戦明けになってきているんで。明日、何とかいい形で終わってスッキリしたいなと思ってます」と指揮官。後半戦へ向けても流れを変える甲子園での1勝をつかみたい。(遠藤 礼)

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