大谷から刺激受けた!阪神・佐藤輝 球宴本塁打競争「ちょっとでも近づけられるようなバッティングを」

[ 2021年7月14日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2ー8DeNA ( 2021年7月13日    甲子園 )

<神・D>7回、佐藤輝は右前適時打を放つ(撮影・椎名 航)
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 阪神は13日のDeNA戦に大敗したが、2位・巨人も敗れ2008年以来、13年ぶりの首位ターンが決まった。2試合ぶりに先発復帰したドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)が適時打を含む2安打で6試合ぶりの打点をあげるなど復調を示した。14日は前半戦ラストゲーム。誰もが期待する怪物ルーキーの一発締めで勝利をつかみたい。

 勝利につながる一打を求める男にとっては、つらい現実だった。佐藤輝は6日ヤクルト戦以来、7試合ぶりの適時打を含む2安打と気を吐いたもののチームは敗戦。試合後も言葉は少なかった。

 「必死に食らいついただけです」

 3点を追う2回2死無走者で近大時代の関西学生野球リーグで本塁打を記録したこともある左腕・坂本の初球直球を捉え、チーム初安打となる左中間への二塁打。4点を追う7回無死二塁では、2球で追い込まれながらも4球目、外角低めへのスライダーを拾った。一、二塁間を破る右前打となり二塁走者のサンズをホームに迎え入れた。「食らいつけるように頑張りました」。3点差。連夜のミラクル劇を期待する甲子園の虎党のボルテージはこの日、最高潮に達した。

 複数安打は3安打した3日広島戦以来、9試合ぶり。プロ3度目の代打出場で初安打を放ち、劇的なサヨナラ勝利を呼んだ12日に続く働きに、一時の停滞期からの脱出を予感させる。ベンチスタートから先発復帰した3戦はいずれも安打を記録。ベンチで試合を見る時間も、試合前練習での試行錯誤も含め、自らを見つめなおし、浮上させるきっかけとし、結果を出している。

 この日、海の向こうでは大リーグのホームランダービーが開催された。エンゼルス・大谷も出場した「お祭り」を、大リーグに憧れを抱く佐藤輝もチェックし、大きな刺激を受けた。

 「ちょっと見ましたけど、飛距離とか格が違いましたね。ちょっとでも近づけられるようなバッティングをしたいと思います」

 くしくもこの日、自身も球宴の本塁打競争への出場が決定。「選んでいただいたからには、打てるように一生懸命バットを振りたい。しっかり優勝できるように、期待に応えられるように」と豪快なバッティングでファンを喜ばせることを宣言した。

 14日は前半戦ラストゲーム。虎党が待望するのは、勝利へ導く怪物ルーキーの本塁打だ。「いい形で終われるように、先制点を取れるように頑張っていきたい」。9カードぶりの甲子園勝ち越しをたぐり寄せる一発――。最高の形で首位ターンの前半戦を締めくくる。(阪井 日向)

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