門馬監督集大成 東海大相模「いつも通り、いつも通り」でコールド発進、県内42連勝

[ 2021年7月14日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権神奈川大会2回戦   東海大相模11ー0関東学院六浦 ( 2021年7月13日    保土ヶ谷 )

<東海大相模・関東学院六浦>1回2死一塁、仙庭(右)は二盗に成功する(撮影・西川祐介)
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 今夏限りで勇退する東海大相模・門馬敬治監督は「いつも通り、いつも通り」と、にこやかに繰り返した。51歳。いよいよ、門馬野球の集大成だ。

 初回、先頭の大塚瑠晏(るあん=3年)が右前打で出塁すると、次打者の初球に二盗。この回だけで4盗塁を決め、効率よく2安打で4得点を重ねた。強打に機動力を絡めて攻撃する「アグレッシブベースボール」を掲げており、選手は足を使って忠実に実践した。

 大塚は四球で出塁した3回も初球で二盗。主将がチームをけん引し、8安打に5盗塁を絡めて11得点。19年の春季県大会から県内42連勝となる5回コールド勝ちで、センバツ王者の貫禄を見せた。

 大会前に門馬監督が今夏限りでの退任を表明。驚いたという大塚だが「監督は甲子園で春夏連覇ができていないので、“自分たちの代でプレゼントしよう”と言い合っている」と明かし、門馬監督の次男で1安打1四球の3番・功(3年)も「絶対最後は日本一の監督にする」と誓った。

 試合後、門馬監督は退任についての質問を「毎年3年生は最後じゃないですか」と笑い飛ばした。99年の就任から23度目の夏も「甲子園の決勝、神奈川の決勝、今日の初戦、全て同じ。いつも通り一試合を全力で勝ち切るのが高校野球で大事なこと」と平常心で臨む。春夏合わせて4度の甲子園優勝に導いた名将の、最後の夏が始まった。(君島 圭介)

 《石田、弾みの3回零封》東海大相模のプロ注目左腕・石田隼都(3年)は先発して3回を1安打無失点。センバツを制した後、疲労が影響して崩れた下半身のバランスを修正。弾みをつける好投にも「ストライクは取れているが、コースが甘くなったり狙ったところに投げられていなかった」と反省も忘れなかった。指揮官の最後の大会でもあり、エースは「笑って終われるようにしたい」と頂点を見据えた。

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