アメフト関大 伝統の「関関戦」で逆転勝利 交通事故一夜明けのQB須田が勝利導く

[ 2023年5月28日 17:53 ]

関西学生アメリカンフットボール春季シーズン   関大17―14関学大 ( 2023年5月28日    MKタクシーフィールドエキスポ )

<関大ー関学大>傷だらけの顔で質問に答える関大QB須田
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 11点ビハインドの第4Qに、関大が奮起した。QB須田啓太(3年)が長短のパスを織り交ぜ、ドライブを進めていく。ギャンブル成功で攻撃権をつないだ2分03秒にWR井川直紀(4年)へTDパス。2点コンバージョンのTFPも決め、ついに3点差に迫った。

 この展開になると、昨年同カードで惜敗したカイザースが勝利への執着心で勢いをつかむ。FGで追いつき、試合時間は残り1分52秒。秋をにらんだ「2ミニッツオフェンス」で、再び須田がパスを駆使する。敵陣29ヤードまで到達し、今季から正キッカーの中井慎之祐(2年)に最後を託した。小中高とサッカー部の背番号15が46ヤードFGを決め、ついに勝ち越し。今季も優勝を争う宿敵撃破に、サイドラインは沸き返った。

 「関学に勝てたのは、メチャクチャうれしい。かなりの自信になります。ただ、まだ全体にツメの甘さもあるし、僕自身、もっとできた部分はあるので、課題はちゃんと修復したい」

 振り返る須田の顔には、右まぶたと、左頬に大きな絆創膏が貼られていた。試合前日の27日早朝に自転車で乗用車に激突。そのまま救急車で西宮市内の病院へ運ばれた。傷口を縫う手術を受けたものの、脳などに異常は見られなかったため、同日夕方の練習に参加。「傷口が開いたら、途中でやめる」ことを条件として、フィールドに立った。

 「やっている途中、特に痛みもなかったし、やるべきことに集中できた」と須田が明かせば、サイドラインで何度も状態を確認した磯和雅敏監督は「(交通事故で)大きなケガがなかったことが不幸中の幸い」と胸をなで下ろした。

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