“令和の怪物”落合14勝も歴史的ハイレベル十両V決定戦で豪ノ山に屈す 取材後は報道陣に深々と一礼

[ 2023年5月28日 22:15 ]

大相撲夏場所千秋楽 ( 2023年5月28日    東京・両国国技館 )

<夏場所千秋楽>十両優勝決定戦で豪ノ山(奥)に敗れた落合(撮影・島崎忠彦)
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 十両2場所目の“令和の怪物”落合(19=宮城野部屋)が14勝1敗で豪ノ山(25=武隈部屋)との決定戦に敗れ、十両優勝を逃した。十両で14勝以上の優勝は過去33例(うち15戦全勝が5例)あるが、14勝同士による決定戦は史上初。長い大相撲の歴史上、今場所が最もハイレベルな十両の土俵だった。

 まず本割で元学生横綱の欧勝馬(26=鳴戸部屋)を撃破。互いに頭を下げる体勢から、相手のはたきに崩れずについていって押し出した。同じく1敗で並んでいた豪ノ山が埼玉栄高の2年後輩にあたる北の若(22=八角部屋)を下し、2人が14勝1敗で並んだ。

 決定戦では、落合が立ち合い右で張って左を差しにいったが、豪ノ山の出足に圧倒されて一気に土俵際へ。弓なりになってなんとか残そうとしたが、豪ノ山の厳しい猛攻をしのげず土俵下まで落とされた。これで先場所と今場所の本割(11日目)に続いて同じ相手に3連敗。「豪ノ山関の方が強かった。それだけだと思います。自分の弱さをたたきつけられたような気持ちになりました」と悔しがった。その中でも「良い負けでした」と大きな収穫も得た。

 4月中旬に左肩を痛めており、初日から頑丈なテーピングを施して臨んだ今場所。「休場するという考えもあった中で、たくさんの人たちに支えられてケガの影響も出ずに15日間全うできたのが何よりうれしかったし幸せでした。鳥取から来たトレーナーや宮城野部屋の方々に支えられて、凄く良い15日間が過ごせました」。戦いを終え、感謝の気持ちを述べた。さらに囲み取材を終えると、報道陣に対して「15日間ありがとうございました」と深々と一礼。師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)からも評価されている「人間力」の高さが表れていた。

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