アマチュア横綱・大の里「長かった」デビュー場所を6勝1敗で終え「一日も早く幕内で取れるように」

[ 2023年5月28日 22:59 ]

大相撲夏場所千秋楽 ( 2023年5月28日    東京・両国国技館 )

<夏場所千秋楽>押し出しで大辻(右)を下す大の里(撮影・島崎忠彦)
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 2年連続アマチュア横綱で幕下10枚目格付け出しの大の里(22=二所ノ関部屋)が大辻(19=高田川部屋)を下して6勝1敗でデビュー場所を取り終えた。

 立ち合い強烈に胸からはじいて一気に前に出て押し出し。相手に何もさせず「自分の相撲を取り切れてよかった」と納得の内容だった。

 黒星デビューから始まった今場所、その後6連勝で終わってみれば6勝1敗の好成績。「長かったです。15日間保つのは難しいです」とプロの厳しさを痛感し「最初の負けがあったから良い意味で開き直れた」と振り返った。

 15日間の長丁場だけでなく、取組までの流れも初めての経験だった。「本来は(取組前)ギリギリまで体を動かしたいタイプ。大相撲は(土俵下の)座布団に座らなければいけないので体が冷えてしまう。それに慣れるのに時間がかかったけど、分かってきたのでアップも工夫するようになった」。学生時代は試合直前までアップを行い、土俵に上がる直前には両手を組んで大きく伸びをするのがいつものルーティン。しかし大相撲では、自身の取組の2番前に土俵下に入って座り、土俵上で所作をこなしてから立ち合いの瞬間を迎える。この違いに苦戦するのも、新弟子ならではだった。

 名古屋場所(7月9日初日、愛知・ドルフィンズアリーナ)では、新十両目前の地位まで番付を上げることが予想される。「しっかり修正していきたい。とにかく勝ち越せるように、初めての土地で頑張ります」。デビュー2場所目、初めての地方場所でのさらなる飛躍を誓った。

 今場所は何日か、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の付け人を務めた。審判部の同親方に付くため、幕内の取組を近くで見ることもあった。「幕内の土俵は勝っても負けても華がある。一日も早く幕内以上で取れるように頑張りたい」。初めての本場所を終え、憧れの舞台への思いを強めた。

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