上野菜々子 ミレニアム世代4人目Vへ2差2位 「これ、いいかも」中高時代愛用“中古パター”で高麗攻略

[ 2023年3月5日 04:39 ]

女子ゴルフツアー ダイキン・オーキッド・レディース第3日 ( 2023年3月4日    沖縄県 琉球GC=6560ヤード、パー72 )

18番、ラウンドを終え鈴木愛(右)と握手を交わす上野菜々子(撮影・西尾 大助)
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 ミレニアム世代の上野菜々子(22=コーナン)が11位から出て4連続を含む6バーディー、1ボギーの67で回り、通算7アンダーで首位と2打差の2位に浮上した。中学、高校時代に愛用していた中古パターを持ち出し、癖の強い高麗グリーンを攻略。00年度生まれ世代では4人目となる初優勝を視界に捉えた。申ジエ(34=韓国)が通算9アンダーで単独首位に立った。

 ボールがカップに消える前から上野は歩き始めた。11番パー5。8メートルのバーディーパットは、打った直後に「確信歩き」するほど完璧だった。「長いパットも短いパットもしっかり決められた」。4番で5メートル、5番では10メートルを沈めた。7番まで怒濤(どとう)の4連続バーディーを奪った。癖の強い高麗グリーンを次々と攻略した。

 自宅から引っ張り出した中古のパターがさえた。昨年、エースパターで臨むも高麗グリーンにごう沈。「考え過ぎてドツボにはまって3パットの連続でした」。その時から来年は違うパターを使うと決めた。何本か候補を絞る中で「ピンの限定モデルでこれ、いいかもって」。中高時代に愛用していた一本に“再会”した。

 昨夏からパットの名手、青木瀬令奈に弟子入りし、ラインの読み方を学ぶ。グリーンが難解な今週は「(狙いを)点ではなくアバウトで見て」と脳内をシンプルにし、思い切り良く打つ。選手の必需品でもあるコースメモを持つことすらやめた。「いらない考えがなくなって凄くやりやすい」と笑った。

 最終日は最終組で回る。アマ時代の18年大王製紙エリエール・レディース以来2度目となるが、当時は優勝した勝みなみを「観客のような目線で見ていた」と笑った。今回は違う。古江、西村、吉田に続くミレニアム世代4人目の優勝が期待される。限定の中古パターを使うのは今大会限り。「何も考えずに打って寄っているイメージです」と上野。アバウトに狙いを定め、今日も癖の強いグリーンを攻めていく。

 ◇上野 菜々子(うえの・ななこ)2000年(平12)7月20日生まれ、大阪府枚方市出身の22歳。7歳でゴルフを始め、東海大大阪仰星高に進学し21年6月のプロテストに合格。昨季ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで4位。得意クラブはアイアン全般。渋野日向子とは大の仲良し。趣味は映画鑑賞、ショッピング、カラオケ。1メートル64、57キロ。

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