阿炎 初優勝の瞬間「師匠の顔が浮かんだ」あふれる感謝と貫いた教え 一夜明け会見

[ 2022年11月28日 11:20 ]

優勝一夜明け会見を行った阿炎(日本相撲協会提供)
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 大相撲九州場所で、28年ぶりとなる3人による優勝決定巴戦を制して初優勝を果たした幕内・阿炎(28=錣山部屋)が28日、福岡県篠栗町の同部屋からオンラインで一夜明け会見を行った。

 優勝を決めた瞬間、土俵を降りる方向も分からなくなるほど頭が真っ白になったという。「“あ、勝ったな”とふわっとした感じ」。無欲でつかんだ逆転優勝に実感は追いつかなかった。その後すぐ「師匠の顔が浮かびました。笑ってくれているだろうな」と、東京で入院中の師匠・錣山親方(元関脇・寺尾)に思いをはせた。「お世話になりっきりで一生頭が上がらない」と感謝する師匠に喜んでもらえることが何よりうれしかった。

 昨夜、部屋に帰って記念写真を撮った時に「あー、こういうものなのか」と実感が少しずつ湧いてきた。「夢のような話」と目標に立てたこともなかったことが現実に。両親からは家族LINEで「泣いちゃったよ」「心臓が持たない」「自慢だよ」などの祝福メッセージをもらった。

 今場所常に頭に入れていたのは、師匠から毎日メールでもらっていた「一番集中」という言葉。「この言葉を守ってきたからこそ結果を残せたと思う。“一番集中”が自分を成長させている」と言葉の力を実感した。次は三役返り咲き、そして大関へと期待は高まる。「大きな目標を掲げつつ“一番集中”を貫き通したいと思っています」。師匠の教えを胸に、無欲で大きな目標へと突き進んでいく。

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2022年11月28日のニュース