第100回記念全国学生相撲選手権大会が開幕 4年ぶりの国技館開催 今大会もビデオ判定導入

[ 2022年11月5日 11:23 ]

第100回記念・全国学生相撲選手権大会の開会式(撮影・前川 晋作)
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 全国学生相撲選手権大会が5日、東京・両国国技館で開幕した。今年は第100回の記念大会で、全国から39校が参加。例年、国技館と大阪・堺市大浜公園相撲場で交互に開催されており、大相撲11月場所によって国技館が使用できなかった一昨年は埼玉県立武道館で開催された。そのため、学生相撲最高峰の大会が国技館で開催されるのは4年ぶり。また、コロナ禍の20年以降実施されなかった開会式は、各大学1人ずつ参加で規模を縮小して3年ぶりに行われた。

 きょう5日に行われる個人戦で今年の「学生横綱」が決まる。優勝候補筆頭に挙げられるのは、3年前に同大会を当時1年生ながら制し、昨年アマチュア横綱にも輝いた中村泰輝(日体大4年)。今年はワールドゲームズ無差別級、東日本学生体重別135キロ以上級、国体成年の部と3大会でタイトルを獲得した。既に幕下10枚目格付け出しの資格を有しており、卒業後は角界入りを明言。2度目の学生横綱獲得となれば、97、98年で連覇を達成した田宮啓司(日大=元大関・琴光喜)以来となる。

 今年ここまでの成績をポイント化した学生ランキングでは、チョイジルスレン(日体大4年)、石崎涼馬(日体大4年)、花岡真生(日大2年)、草野直哉(日大3年)が上位に名を連ねる。他にもワールドゲームズ中量級銀メダリストの藤澤詩音(近大4年)、金沢大会優勝のデミデジャムツ(同志社大4年)、今年急成長のブフチョローン(日体大2年)らに期待がかかる。

 あす6日に行われるAクラス団体戦は、昨年優勝の日体大が今年3大会を制しており、優勝候補筆頭に挙げられる。対抗は、先月の東日本リーグ戦を制した日大。今年行われた7大会全てで3位以内に入り安定感を示してきた。昨年の同大会で膝を負傷して以来出場のなかった川渕一意(日大3年)が予備登録に入っており、1年ぶりの起用があるかどうか。その他の有力校としては、西日本選手権優勝の近大、7月の金沢大会で初めての全国優勝を果たした金沢学院大などに注目が集まる。

 また、9月の東日本学生個人体重別選手権大会から導入されたビデオ判定が今大会でも採用される。土俵下に設置されたiPadで動画が撮影されており、主審の判定に対して副審から異議申し立てがあった場合、必要に応じて映像を確認して協議の参考にする。今年の夏頃に散見された誤審をきっかけに、再発防止や判定の公正さを高めるために始まったアマチュア相撲界の改革。相撲の聖地である両国国技館の土俵でも、運用の効果が期待される。

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2022年11月5日のニュース