ナイキがアービングとの契約を凍結 反ユダヤ主義問題で決断 新モデルの発売は中止

[ 2022年11月5日 11:42 ]

反ユダヤ主義問題で渦中の人となっているネッツのアービング(AP)
Photo By AP

 米ナイキ社は4日、「ヘイトスピーチは許されない。我々はいかなる反ユダヤ主義も非難する」として、NBAネッツのカイリー・アービング(30)との契約を凍結すると発表した。

 AP通信が報じているもので、ナイキはアービングがドラフト全体トップで指名された2011年に契約を交わし、14年からシグネチャー・モデルのシューズを発売。しかし「このような状況になってしまったことに深く落胆している」として、自社サイトでの過去のモデルの販売は継続しているものの、次週に予定していた最新モデル(カイリー8)の発売は見送りとなった。

 アービングは黒人作家のロナルド・ダルトンが書いた「Hebrews to Negroes:Wake Up Black America」を原作にした映画のリンクを貼ったことで物議を醸し、ネッツのジョセフ・ツァイ・オーナー(58)は「反ユダヤ主義の偽情報にまみれた作品。これを称賛することは差別である」と激怒。アービングは「自分には好きなことを投稿する権利がある」と反論し、反ユダヤ主義者でないことを認めて正式に謝罪しなかったことから、ネッツ側は少なくとも5試合の出場停止処分を科していた。

 その処分が出た数時間後、アービングはインスタグラムに「投稿したときに自分が何に同意して、何に同意しなかったのかを説明しなかったことは間違っていた。自分の投稿によって傷ついたすべてのユダヤ系の人たちに深くおわびする」と謝罪の意を示したものの、出場停止5試合分のサラリー(約225万ドル=約3億3000万円)に続いて、年1100万ドル(約16億2000万円)と言われているナイキからの副収入も失う可能性が出てきた。

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2022年11月5日のニュース