正代大関昇進祝賀会で八角理事長が異例の“公開説教”「責任と緊張感、誇りを実感してほしい」

[ 2022年10月23日 15:51 ]

<正代大関昇進披露祝賀会>八角理事長(右)の祝辞を聞く(左から)時津風親方夫人、正代、時津風親方(撮影・郡司 修)
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 大相撲の大関・正代(30=時津風部屋)の大関昇進披露祝賀会が23日、都内のホテルで開かれた。時津風一門の力士や親方ら協会関係者、出身校である東京農業大学の関係者ら約400人が出席し、コロナ禍で2年の延期を経てようやく開催された。

 大関在位12場所中5場所で負け越し。秋場所は4勝11敗に終わり、九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)は自身5度目のカド番で迎える。振るわない成績の大関に対し、登壇した八角理事長(元横綱・北勝海)は祝賀会の場で異例の活を入れた。「大関という地位は明治時代中期までは最高位でした。大関にはそういう歴史ある地位に就いた喜びを感じながら、責任感と緊張感を忘れずにいてほしいと思っています」と地位の重みを説明した後「しかし、今の正代がその境地に達しているとは思いません。もっと自分自身を追い込み、厳しく稽古をして一生懸命土俵を務め、大関の地位の責任と緊張感、誇りを実感してほしいと願っております」と述べた。祝辞のはずが一転、“激励”もしくは“説教”とも言える厳しい言葉が並べられた。

 理事長から激励を受けるのも期待の裏返し。前回カド番だった名古屋場所では序盤戦1勝4敗から巻き返して横綱・照ノ富士を破るなど10勝を挙げ、勢いに乗った時の強さを証明した。今回も陥落危機を乗り越えられるだけの実力は十分にあるはずだ。師匠の時津風親方(元幕内・土佐豊)は「この試練を必ず乗り越え、体調管理に努めてさらに努力、精進することが皆さまへの恩返しと存じます」と述べ、弟子の奮起を促した。

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