阿部詩が3年ぶり3度目の優勝 国際大会6連勝で24年パリ五輪へ視界は良好

[ 2022年10月7日 22:02 ]

柔道世界選手権第2日 ( 2022年10月7日    ウズベキスタン・タシケント )

3年ぶり3度目の優勝を果たした阿部詩(共同)
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 女子52キロ級で阿部詩(22=日体大)が3年ぶり3度目の優勝を果たした。昨夏の東京五輪では男子66キロ級の兄・一二三(25=パーク24)と柔道史上初の兄妹同日金メダルを獲得した阿部詩は、これで国際大会6連勝。2連覇を目指す24年パリ五輪へ、視界は良好だ


 2回戦から登場した阿部詩は、この日は内股を軸に上位進出。山場は東京五輪決勝でも対戦したブシャール(フランス)との準決勝。ポイントリードで迎えた残り1分、両者膝を付いた状態から技ありを奪われ並ばれたが、ゴールデンスコアの延長2分48秒、内股で技ありを奪い勝負あり。決勝では東京五輪銅で今年の欧州女王ジャイルズ(英国)を優勢勝ちで破った。

 東京五輪後の昨年9、10月に両肩の手術を相次いで受けた。高3から痛めていた左肩、19年の世界選手権後に痛めた右肩は関節唇を損傷し、亜脱臼に近い状態で、思い切って技に入ったり、組手にも支障が生じていた。約半年間のリハビリを要し、畳の上の稽古を再開できたのは今年3月だったが、「不安がなくなった。柔道に集中できる」という状態を取り戻し、3年ぶりの舞台で兄顔負けの豪快な柔道を取り戻した。

 2連覇を目指すパリ五輪までのテーマを「あの感動を、もう一度」に設定。兄妹優勝を成し遂げ、それまでの人生で味わったことのなかった喜びをパリで再現する。あと2年、その一心で畳の上で自己を研鑽し続ける。

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