大槻、POで遼KO 1ホール目で残り130ヤード劇的スーパーイーグル!3年ぶり2勝目

[ 2022年9月19日 04:22 ]

男子ゴルフツアー ANAオープン最終日 ( 2022年9月18日    北海道 札幌GC輪厚C=7063ヤード、パー72 )

プレーオフ第1ラウンド、チップインイーグルで優勝を決めギャラリーの祝福に応える大槻(撮影・会津 智海)
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 5打差の3位から出た大槻智春(32=真清創設)が通算19アンダーで並んだ石川遼(31=CASIO)とのプレーオフ(PO)を制して、19年5月関西オープン以来となる通算2勝目を飾った。最終ラウンドを6バーディー、ボギーなしの66で回ると、18番で行われたPOでは2打目を直接カップに入れるイーグルで優勝を決めた。石川遼は今季最高の2位だった。

 ガチャン!ピン奥3メートルに着弾した2打目は強烈なバックスピンがかかり、ピンに当たってカップに消えた。大槻は「ビックリしました。良いショット過ぎて(ピンに)当たらなければグリーン外に出たかも」。残り130ヤードからPWで打った球が、スーパーイーグルとなりPOを制した。先にバーディーチャンスにつけた石川も「脱帽です」と笑うしかなかった。

 長髪を団子にしたヘアと「2位」の多さが代名詞。髪は「矢野東プロにあか抜けたと言われました」と好評だが、19年関西オープン後の2勝目が遠く「つらかったです」。趣味はお酒を飲むことくらい。悩みも「勝ち方を教えて!と言うのもバカみたいですよね」と自身で抱える。先週も睡眠1時間でラウンドした日があった。

 脱力系への変身が奏功した。今週は「自分に期待しない」と考え、力みが消えた。最終日も淡々と66で回った。昨季から数え、2位は7回。もう勝ち方に悩む必要はない。「来年は欧州のQTを受けたい。その前に複数年シードを獲りたい」と大槻。賞金ランクも2位に浮上した実力者が北の大地でシルバーコレクターの殻を破った。

 ◇大槻 智春(おおつき・ともはる)1990年(平2)1月26日生まれ、茨城県神栖市出身の32歳。兄・智之さん(享年11)が脳腫瘍で亡くなった約1年後に生まれ、兄と同じように7歳でゴルフを始めた。鹿島学園を経て日大を2年で中退し、10年プロ転向。昨季は優勝こそないものの総合力を示すメルセデス・ベンツトータルポイント1位。1メートル72、94キロ。

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2022年9月19日のニュース