サンズのサーバー・オーナーの処分に「手ぬるい」の声 ジェームズやポールがNBA側を批判

[ 2022年9月15日 11:57 ]

1年間の資格停止と1000万ドルの罰金を科せられたサンズのサーバー・オーナー(AP)
Photo By AP

 NBAレイカーズのレブロン・ジェームズ(37)とサンズのクリス・ポール(37)は14日、NBAのアダム・シルバー・コミッショナー(60)がサンズのロバート・サーバー・オーナー(60)に対して科した処分(1年間の資格停止+1000万ドルの罰金)を“手ぬるい”と批判。AP通信によれば、ジェームズは「絶対に間違っている。彼(サーバー)のような人物に居場所はない」と永久資格停止処分としなかったリーグ側の方針に疑義を唱え、ポールは「とても受け入れられるものではない。私は処分が十分ではないという見解を持っている中の1人だ」と批判した。

 サーバー・オーナーはNBAのサンズとWNBAのマーキュリーを所有しているが、昨年11月、職員に対するセクハラ、パワハラ、さらに黒人に対する差別用語(Nワード)を使っていたとして糾弾され、リーグ側は10カ月におよぶ内部調査を実施。その結果、不適切な対応があったとして1年間の資格停止と現行規約では最大限度額の罰金(1000万ドル)を科した。

 しかし2014年にはクリッパーズのドナルド・スターリング・オーナー(当時80歳)が差別用語を使ったり、性的嫌がらせを行っている姿がビデオに収められ、シルバー・コミッショナーは「永久資格停止+250万ドルの罰金(当時の最大限度額)」を科した上で、チームの売却を促しており、当時と同じ“案件”でありながら、処分が異なっていることでNBAのトップ選手から批判の声があがった。

 シルバー・コミッショナーは「今回の一件はそのほとんどが映像としては残っておらず、職員の中には擁護派もいる。もし(サーバー・オーナーが)明確な差別意識を持ってその用語を使ったのなら違う処分になっただろうが、調査結果はそうではない。したがって私に彼を追放する権利はない」としてスターリング・オーナーとの“中身”の違いを主張。報告書には出ていない匿名の人物からの情報も吟味した上で「処分期間は1年が適当」という結論に至ったことを明らかにしている。

続きを表示

2022年9月15日のニュース