【玉ノ井親方 視点】横綱との相撲に自信を持っている玉鷲 37歳感じさせない際立つ力強さ

[ 2022年9月15日 20:27 ]

大相撲秋場所5日目 ( 2022年9月15日    両国国技館 )

<秋場所5日目>照ノ富士(右)を寄り切りで破る玉鷲(影・久冨木 修)         
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 照ノ富士は右膝の状態が良くないのだろう。足が前に出ていかず、力が入らない感じだ。玉鷲戦は相手の突きを受けるだけで、棒立ちのようになった。良い時の横綱であれば、右か左のどちらかのかいなを差して反撃するが、逆に押されて右から入られ、泳ぐような形で体勢を崩された。

 相撲にケガは付きもの。どの力士も体のどこかに不安を抱えながら取っている。横綱という立場上、うまくケガと折り合いをつけながら取るしかないが、初日から自分の形で勝った相撲は一番もない。本人も相当苦しいと思う。状態が心配だ。

 一方の玉鷲は横綱との相撲に自信を持っている。37歳。普通はその年齢になれば、突きが衰えたり足が出なくなったりして、相撲内容が変わるものだが、逆に力強さが際立つ。これで無傷の5連勝。優勝経験もあり、波に乗ったら怖い存在だ。
(元大関・栃東) 

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