宇良 20年ぶり珍技「伝え反り」で1敗死守 朝青龍以来に「うれしいです」

[ 2022年9月15日 04:20 ]

大相撲秋場所4日目 ( 2022年9月14日    両国国技館 )

宝富士(左)を伝え反りで破る宇良(撮影・郡司 修)
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 平幕・宇良が宝富士に幕内では20年ぶりの決まり手「伝え反り(つたえぞり)」を決め、1敗を守った。2002年秋場所、朝青龍が貴ノ浪に繰り出して以来だった。勝ちっ放しは平幕の玉鷲、若元春ら4人になった。

 宇良の取組は2度、場内を沸かせる。柔道の一本背負いを打つように、宝富士の左腕を右腕で抱きかかえると、体をかがめてから背後へ押し倒した。いるはずの相手がいなくなった宝富士は支えを失って腹ばいに落ちた。予想外の動きにまずは驚く。

 そして、聞き慣れない「伝え反り」の決まり手のアナウンスに再びどよめき。一粒で2度おいしいとはこのことだ。

 取組後の取材に、取り口を問われても「分からない」と繰り返すことの多い宇良が「それはうれしいですね」と思わず表情を緩めた。「伝え反り」が朝青龍以来と聞いた瞬間だった。2002年秋場所3日目、貴ノ浪に決めた。前年新たに加えられた決まり手12の一つだった。「(朝青龍と)次元が違う」と苦笑いながら、「小さい頃から見ていて、元気をもらった」。20年を経て、幕内優勝25回の大横綱とつながった栄誉に興奮を表した。

 「明日も元気な相撲を見せたい」。5日目、業師は同学年の大関・御嶽海戦でもまた、場内を沸かせにいく。

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2022年9月15日のニュース