朝乃山 昨年の学生横綱を圧巻寄り倒し 6場所出場停止処分明け2場所目も快発進 再十両目指す戦い始まる

[ 2022年9月12日 15:10 ]

大相撲秋場所2日目 ( 2022年9月12日    両国国技館 )

<秋場所2日目>激しい立合いをする川副(左)と朝乃山(撮影・久冨木 修)         
Photo By スポニチ

 元大関の東幕下15枚目・朝乃山(28=高砂部屋)と昨年の学生横綱で幕下15枚目格付出・川副(23=宮城野部屋)による豪華対決が幕下の土俵であり、朝乃山が寄り倒して1番相撲を白星で飾った。立ち合いで得意の右が入ると、胸を合わせて一気に寄った。両足が俵についた状態で粘る1メートル66、110キロと小兵の川副を、170キロの全体重を預けて押しつぶすように寄り倒した。

 「金曜日(9日)の取組編成会議で当たると聞いた。うっちゃりに警戒しながら、土俵際も腰を割って寄れたと思う」

 協会の新型コロナウイルス感染対策ガイドライン違反による6場所出場停止処分が明け、先場所7戦全勝で復帰。ケガや加齢による番付降下ではなかったが、慢心はなかった。一昨日も前日も、大学時代の映像を見返してうっちゃりや居反りの逆転技があると頭に入れて臨んだ。

 先月30日以降、所属する高砂部屋で高砂親方(元関脇・朝赤龍)や十両・朝乃若ら計5人の新型コロナ感染が判明した。朝乃山は検査で陰性と判明したが、部屋ではマスクを着用し、他の力士と距離を保って食事。風呂上がりや外出先から戻ると手洗いやうがいを徹底するという。

 土俵での稽古を再開したのは初日の1週間前。土俵での稽古ができなかった間はトレーニングルームでの筋力トレや柔軟運動に終始した。「出稽古で相撲を取れて助かった。体は?大丈夫です」。判明前までに重ねられた出稽古の貯金に感謝した。

 実家がある富山から近い復帰場所の名古屋と同様、国技館でも入場時に浴びた拍手が励みだという。「1年のうち3場所ある。拍手をいただけるのはうれしいし、力になります」。場所後の再十両を見据えた7日間が始まった。

続きを表示

この記事のフォト

2022年9月12日のニュース