川副デビュー戦で朝乃山に完敗「オーラ、圧みたいなものがあった」 今場所随一の注目カード

[ 2022年9月12日 14:53 ]

大相撲秋場所2日目 ( 2022年9月12日    東京・両国国技館 )

<大相撲9月場所2日目>寄り倒しで朝乃山に敗れた川副(右)は朝乃山の手を借りて立ち上がる(撮影・西海健太郎)
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 昨年の学生横綱で幕下15枚目格付け出しの川副(23=宮城野部屋)がデビュー戦でいきなり元大関の朝乃山(28=高砂部屋)と対戦し、寄り倒しで敗れた。

 場所前に川副の師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)が「全勝同士でぶつかれば幕下が最高に盛り上がるんじゃないですか」と期待していた“今場所随一の注目カード”が早くも実現。立ち合いすぐに相手得意の右四つになり、攻め込まれた土俵際で粘ったが寄り倒された。「まずは思い切り当たろうという気持ちでした。左上手を取ろうとしたけど、右の腕を返されて、うまかったですね」と元大関の技術に脱帽。「一番最初に朝乃山さんとやれたので良い経験になりました」とデビュー戦の収穫を口にした。

 初めて立ったプロの土俵。学生時代に何度も戦ってきた国技館だが、いつもと違う感覚だったという。「大相撲の土俵は小さく感じました。土俵ってこんなに狭いんだなと」。1メートル66、110キロの学生横綱の目には、元大関の姿がより大きく映った。「たぶん朝乃山さんのオーラ、圧みたいなものがあったんだと思う」。土俵を動き回ることが出来ず、プロの厳しさを実感する初土俵となった。

 幕下15枚目格付け出し力士(10枚目格も含む)は川副で通算23人目。デビュー戦で幕内経験者と対戦するのは初めてのこと。しかも元大関となれば、初陣の相手にしては高すぎる壁だった。「全然自分の持ち味が出せなかった。次は思い切り自分の相撲が取れるように頑張りたいです」。史上初の幕下1場所通過の夢は断たれたが、残り6番どのような相撲が見られるか、川副の今後にも注目だ。

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2022年9月12日のニュース