阿炎ついに家族3人での新生活スタート「守るべきものが近くに」夏場所へ決意新た

[ 2022年5月2日 15:37 ]

夏場所に向けて稽古に励む阿炎(日本相撲協会提供)
Photo By 提供写真

 大相撲夏場所(8日初日、東京・両国国技館)に2場所連続の関脇で臨む阿炎(27=錣山部屋)が2日、報道陣の電話取材に応じた。

 春場所は新関脇で8勝を挙げて見事に勝ち越したが、12勝を挙げた初場所に比べて「気持ちのどこかで余裕を持ってしまったのかな」と反省した。「研究されている感じがあって取りにくかった。(上体を)起こされて引く相撲が目立った」と振り返り、「体幹が弱いんだと思う。起きないようにする稽古をしている」と自ら課題を見つけて修正に取り組んでいる。

 さらに上の番付を目指していくための原動力も増えた。新婚だった20年7月場所中に新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反し、家族との別居を余儀なくされてから1年9カ月。「周りから“変わったね”と言われる」ほど改心し、昨年九州場所では同居の条件だった幕内復帰を果たした。新居の準備が整い、ついに妻と娘との3人暮らしをスタートさせた。「まだ2、3日ぐらい」と新生活は始まったばかり。1歳の長女に「毎朝5時半にたたき起こされる」と笑う。「守るべきものが近くにあるので、気持ちを前に向けないといけない。凄く良い方向に向いている」と家族の存在を力に、改めて責任感を強くした。

 幕下から出直し「人生の分岐点だった」と振り返るこの1年で心身ともに大きく成長し、4日には28歳の誕生日を迎える。昨年は別居中だったので、今年は初めて3人で過ごす特別な日になるはずだ。「安心させるためにも強い自分を見せたい」。家族を支える自覚を持ち、新たな気持ちで臨む夏場所での活躍を誓った。

続きを表示

この記事のフォト

2022年5月2日のニュース