ASソロTRでエース乾が示した貫禄 「久しぶりの有観客でワクワク」オープン参加で新構成披露

[ 2022年5月2日 05:30 ]

アーティスティックスイミング日本選手権第1日 ( 2022年5月1日    東京辰巳国際水泳場 )

ソロテニクニカルで華のある演技を見せる日本代表・乾(撮影・田中 和也)
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 3種目が行われ、世界選手権(6月17~25日、ハンガリー・ブダペスト)に出場する日本代表がオープン参加し、新構成での演技を初披露。ソロ・テクニカルルーティン(TR)では乾友紀子(31=井村ク)が92・7089点をマークし、貫禄を示した。同種目は広田樹(いつき、20)が83・4907点で初優勝、妹の憩(いこい、18=ともに井村ク)が2位に入った。

 エース乾が世界選手権に向けて上々の試運転だ。17年の世界選手権フリールーティン(FR)で使用した「鳳凰(ほうおう)伝説」をTR用にアレンジ。「演技内容が濃く、激しい構成」(乾)のため、終盤に乱れた部分もあったが、「テクニカルは緊張する種目だけど、久しぶりの有観客でワクワクした気持ちで臨めた。緊張で固まることなく、割と自由に泳げた」と手応え。同じくオープン参加だった20年11月の日本選手権以来となるソロの演技で貫禄を示した。

 昨年の東京五輪後に非五輪種目のソロ専念を決意。動きの無駄を省き、スピード感や演技の滑らかさを追求するため、陸上トレーニングにも力を入れた。長い脚が乾の長所だが、井村雅代コーチは、ソリストとして世界で戦うために「陰影があり、力強い脚をつくっている」と明かした。

 今年の世界選手権は17年と同じブダペスト開催。「前回は(メダルに届かず)ちょっと悔しい大会になったので、そのリベンジという気持ちも込めて練習しています」。乾は2日はソロFRに出場する。

 ≪広田姉妹が金銀≫ソロTRで広田姉妹が金銀メダルを獲得した。1番手で演技した姉・樹の得点を誰も超えられないまま最終演技者の妹・憩が登場し、81・3184点で2位に食い込んだ。樹は「優勝できると思っていなかった。凄くうれしい。(ワンツーは)奇跡に近い」と喜び、憩は「まさかという気持ちだけど、凄くうれしい」と笑顔を見せた。この日、2人は井村クのメンバーとしてフリーコンビネーション、ハイライトルーティンでも優勝。3日のデュエットFRでは姉妹ペアで優勝を目指す。

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2022年5月2日のニュース