小林陵侑 史上初の2度目のジャンプ週間完全制覇王手!開催地変更にも動じず逆転3連勝

[ 2022年1月7日 03:00 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ男子個人第12戦兼ジャンプ週間第3戦 ( 2022年1月5日    オーストリア・ビショフスホーフェン ヒルサイズ=HS142メートル )

ジャンプ週間第3戦で優勝した小林陵(AP)
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 日本のエース小林陵侑(25=土屋ホーム)が合計291・3点でジャンプ週間3連勝、W杯は4連勝で今季通算6勝目、通算25勝目を挙げた。大会は4日にインスブルックで開催予定だったが、強風のため中止となり会場を移して開催。そんなイレギュラーもはねのけ、ジャンプ週間総合では2位に飛距離約10メートルに当たる17・9点差をつける独走状態に入り、史上初となる2度目のグランドスラム(4戦全勝)に王手をかけた。

 北京五輪開幕まで1カ月を切る中、小林陵が五輪の金メダルに勝るとも劣らない史上初の偉業に王手をかけた。70回目を迎えた伝統のジャンプ週間。新型コロナの影響で、2シーズン連続の無観客開催となったジャンプ台で、大飛躍を2本そろえて3連勝。高まる期待をよそに、本人は「(全勝は)考えてないわけでもないが(最終戦も)いいジャンプをしたい。やることは変わらない」と冷静に言ってのけた。

 「緊張した」というのは1回目。先に飛んだランキング2位のリンビク(ノルウェー)が137・5メートルの好飛躍。それでも0・5メートル差の137メートルを飛んで2位に付けると、2回目はライバルの前で137・5メートルをマーク。助走路がなだらかで、踏み切りのタイミングの取り方が難しい癖のある台をものともせず、後を飛ぶリンビクにプレッシャーをかけると、相手は飛距離を落として着地のテレマークも乱れた。

 第3戦は当初4日にインスブルックで開催予定だったが、強風のため中止に。アホネン(フィンランド)が史上最多の5度目の総合優勝を果たした07~08年シーズン以来の開催地変更の変則日程となったが、「いや、特に」と動じないメンタルこそ持ち味。一度も飛んだことのない北京のシャンツェにも「不安だが考えても仕方ない」とさらり。今季はコロナ感染など不測の事態が襲ったが、全て乗り越えてハイペースで勝ち続けられる秘訣(ひけつ)は、そこにある。

 普段なら期間中に合計10万人以上の大観衆が熱狂するジャンプ週間。「(完全優勝した)3季前は観客がいた。観客がいないから盛り上がらない。寂しい」と困惑した表情を浮かべる一方、「歴史ある試合だし、こうやって4試合できてありがたい」とも言った。北京へ、上昇気流で乗り込む。

 ▽ジャンプ週間 年末年始にドイツ、オーストリアの4つのジャンプ台を計8日間で回る伝統の大会。現在のW杯の原形とされる。52~53年シーズンに始まり、今季は70回目。総合優勝は4試合計8本のジャンプの合計得点で争われる。96~97年から1回目は予選の上位と下位が対戦する「ノックアウト方式」で争われている。グランドスラム(4戦全勝)は01~02年のハンナバルト(ドイツ)、17~18年のストッフ(ポーランド)、18~19年の小林陵の3例だけとなっている。

 ▽小林陵の前回グランドスラム 初戦で00~01年の葛西紀明以来18シーズンぶりの日本人ジャンプ週間の勝利を挙げると、続く第2戦ではその葛西と並ぶW杯シーズン最多タイ(当時)の6勝目。第3戦では2位に約13点差を付ける圧勝で、最終戦は1本目でトップに4.0点差と出遅れながら、2本目で逆転。総合得点では2位のアイゼンビヒラー(ドイツ)に約62点差を付ける圧勝で、97~98年の船木和喜以来、日本勢2人目の総合優勝を史上3人目のグランドスラムで達成した。

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