ウィザーズの実況アナが謝罪 ロケッツ選手の父を勘違い 称賛のつもりが“暗黒の過去”に抵触

[ 2022年1月7日 12:51 ]

ウィザーズ戦の土壇場で決勝の3点シュートを決めたロケッツのポーターJR(AP)
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 NBAウィザーズのラジオ放送を担当しているスポーツキャスター兼解説者のグレン・コンサー氏が6日、ロケッツと同チームのケビン・ポーターJR(21)に対し「不適切な言葉だった。心からお詫びする」と謝罪した。

 コンサー氏は5日にワシントンDCで行われたウィザーズ対ロケッツ戦のラジオでの実況を担当。試合は111―111で迎えた残り0・4秒、ポーターJRが左サイドから3点シュートを決めてロケッツが勝ったが、このときコンサー氏は「ケビン・ポーターJRを称賛しよう。必要なときに引き金を引いていた父のようだった」とコメントしていた。

 コンサー氏は、ポーターJRの父がかつてブレッツ(現ウィザーズ)やピストンズ、ネッツに在籍してアシスト王に4回輝いたケビン・ポーター氏(71)だと勘違いしており、これが混乱と批判を招いた原因。ポーターJRの実の父は1993年に14歳の少女を射殺したために4年服役し、出所後の2004年にバーで銃で撃たれて死亡している。

 父が死んだときポーターJRはまだ4歳で、幼児期のトラウマの影響で現在もなお情緒は不安定。南カリフォルニア大から2019年のNBAドラフトで全体30番目に指名されてキャバリアーズでデビューを飾っているが、ロッカールームで取り乱したためにキャバリアーズが“追放”の意味合いが強いトレードでロケッツに放出していた。

 今月に入ってもアシスタントコーチと衝突。1試合の出場停止となっていたが、その処分明けとなったウィザーズ戦で貴重なシュートを決めて“ヒーロー”となっていた。

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2022年1月7日のニュース