高木美帆さんには「感覚を分析するもう一人の高木さんがいる」ワコール担当者が証言

[ 2026年4月27日 13:39 ]

スピードスケート女子で引退した高木美帆さん(右)はイチロー氏と記念撮影(ワコール提供)
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 夏冬通じ日本女子最多の五輪メダル10個を獲得して引退した高木美帆さん(31=TOKIOインカラミ)を支えた歩みについて、下着メーカー「ワコール」の担当者・清家望さんが27日までに明かした。

 高木さんは、同社が展開するコンディショニングウェアブランド「CW―X」を高校時代から愛用。スポーツブラの着用率アップを模索していた同社が、高木さんの体と向き合うストイックな姿勢や、自身の体験から導き出される言葉の強さに惹かれ、19年6月に広告宣伝契約を結んだ。同ブランドと契約する米MLBドジャースの大谷翔平投手(31)や米野球殿堂入りのイチロー氏(52)も担当する清家さんは「大谷選手、イチローさんと似たような部分を感じた」と語る。

 同社が提供したスポーツブラ、タイツについて高木さんが着用のフィードバックを行う形で、相乗効果を生んできた。スピードスケートは静と動の動きを繰り返し、遠心力にも耐える。特にタイツはこだわった。市販サイズでは臀部(でんぶ)と太腿が発達した下半身の可動域が狭まってしまうため、素材や形状にこだわったオリジナル設計を提供。会話を重ねながら開発し、より良いものを作り上げてきた。

 清家さんがオフシーズンに試作品を届けた際に「ちょっと生地を変えただけで“あれ、生地変わりましたか?”と気づいていただける」という逸話も。「体の細かい感覚を客観的に分析する、もう一人の高木さんがいるような感じでした。感知する力、感覚の鋭さは大谷選手やイチローさんと共通している」と証言した。

 イチロー氏を中心にコンディショニングの大切さを啓発する活動「Team CW-X」にも加入。「コンディショニング、トレーニング、引退についてなど同じアスリートとしての意見交換をされていた」と清家さん。トップアスリート同士の交流も高木さんにとって大きな財産となった。

 トップアスリートではなく一般層に目を移すと、日本のスポーツブラの着用率は低く「スポーツを快適に行うために使う」認知がまだ広まっていないという。体だけでなく心も安心して運動を楽しめる一助となれるよう、高木さんは活動してきた。引退会見前の3月には高木さんが同社を訪れ、トークショーなどで感謝を伝えた。清家さんは「高木さんだからこそできる活動に期待しています。スポーツ選手としてだけでなく、さまざまなことに向き合ってきたことを社会に幅広く還元していただきたい。協力できる部分は前向きに検討できればと思います」と語った。

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