照ノ富士が双葉山の道歩む!84年ぶり3連続Vで綱獲りへ「千秋楽、笑っていたい」

[ 2021年6月22日 05:30 ]

名古屋場所の番付発表に臨んだ照ノ富士
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 日本相撲協会は21日、1年4カ月ぶりの地方開催となる大相撲名古屋場所(7月4日初日・ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表。初の綱獲りに挑む照ノ富士(29)が東大関に座った。3場所連続優勝で横綱昇進すれば、昭和以降では双葉山以来84年ぶりの快挙となる。また、若隆景(26)と明生(25)が新小結に昇進した。

 綱獲り場所への思いがにじんだ。伊勢ケ浜部屋からのオンライン会見。「千秋楽、力を絞り出したという思いで笑っていたい」。土俵では決して笑顔を見せない照ノ富士が強い決意を語った。

 21場所ぶりに大関復帰した夏場所。貴景勝との優勝決定戦を制し、2場所連続4度目の優勝を飾った。名古屋場所が初の綱獲りとなる。「なった人にしか分からないことがある。だからこそ経験したい」と語る横綱の地位。とりわけ大関から両膝のケガや内臓疾患の影響で序二段への陥落も経験。史上最大のカムバックを達成し、つかんだチャンスだった。

 再入幕だった1年前、幕尻優勝した。そして今年春、夏場所で連続優勝。今回、連続優勝を3場所へ伸ばして昇進すれば、1937年(昭12)夏場所で13戦全勝優勝した双葉山に84年ぶりに並ぶ。大鵬も千代の富士も朝青龍だって届かなかった、圧倒的な綱獲りが完結する。

 その同じ6場所、連続休場中の一人横綱・白鵬は進退をかけた出場を見据え、調整を続ける。「自分のことで精いっぱい。目の前の相撲に集中して務められれば」。対戦が見込まれる千秋楽結びの一番まで、丁寧に日々を重ねる。

 【番付メモ】
 ▽高安 2場所連続の関脇。三役は5場所連続。
 ▽御嶽海 昨年11月場所以来の関脇。三役は7場所連続。関脇在位は15場所で、昭和以降で8位タイ。三役在位25場所は昭和以降で10位タイ。
 ▽若隆景 福島県出身の新小結は01年秋場所の玉乃島(現放駒親方)以来、戦後5人目。東洋大出身では16年九州場所の御嶽海以来3人目。
 ▽明生 立浪部屋の新小結は、元小結・旭豊の現師匠が99年2月に継承後では初。鹿児島県出身では14年夏場所の千代鳳以来戦後9人目。
 ▽宇良 17年九州以来21場所ぶりの幕内。幕内力士が西序二段106枚目に陥落してのカムバックは照ノ富士(西序二段48枚目からの復帰)を抜いて戦後最大の記録。
 ▽千代ノ皇 17年春場所以来25場所ぶりの幕内復帰。史上5位タイのスロー復帰。 

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