池江璃花子、4冠締め!50M自由形で優勝、個人での五輪切符獲得ならずも「4冠凄く嬉しい」

[ 2021年4月10日 17:22 ]

競泳日本選手権最終日 ( 2021年4月10日    東京アクアティクスセンター )

<第97回日本選手権水泳競技大会 最終日>女子50メートル自由形決勝、ガッツポーズで入場する池江(撮影・会津 智海)
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 東京五輪代表選考を兼ねて行われ、白血病から復帰した池江璃花子(20=ルネサンス)は女子50メートル自由形決勝で24秒84をマークし、優勝。大会4冠を果たした。

 前日の準決勝では全体1位の24秒87で通過。復帰後の自己ベストは2月のジャパン・オープンで出した24秒91だった。同種目の派遣標準記録24秒46を突破した上で上位2人以内に入れば東京五輪代表に内定するが、惜しくも逃した。

 今大会は手足の冷えに苦しんでいた。会場は五輪本番でも使用される東京アクアティクスセンター。建物が広く控え室からメーンプールへの移動には廊下を通る必要があり、更衣室からサブプールの距離もある。「もともと冷え性なので体が温まらない。それだけで50メートルは感覚が変わる」。分厚い靴下を履き、湯たんぽを使用。レース前のアップをプールに入らずに陸上トレだけにするなど工夫を凝らした。

 8日間で計11本のレースに出場。序盤に最も負担の大きい100メートルバタフライを泳いだ影響もあり、疲労は日を増すごとに蓄積された。終盤は顔の血色がよくないようにも見え「疲れが顔に出ているのかもしれない」。病気前は無頓着だったクールダウンを入念に行い、連日できる限り早く就寝。起床後に体が重くても、あえて「今日も大丈夫だ」と思い込むことで自己暗示をかけていた。

 今大会、池江は4日の100メートルバタフライ、8日の100メートル自由形で優勝して2冠を達成。リレーの2種目で五輪に内定していた。最終日のこの日、非五輪種目の50メートルバタフライで優勝し、50メートル自由形も制覇。4冠という最高の形で日本選手権を締めた。

 ▼池江璃花子「(50メートルバタフライから1時間後のレース)もう少し(タイムは)上げられるかなと思ったが4冠達成できて凄く嬉しい。(入場時のガッツポーズは)レース直前、ぎりぎりまで勝てるか勝てないか不安があったが、入場した瞬間に“絶対勝つ”と意気込んだ。本当にこれからどんどんタイムを上げていくための課題が見つかり、それを楽しみにして頑張りたい」

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