荒磯親方 松山への期待感高まった「3年先の稽古」に通ずるパットの安定

[ 2021年4月10日 02:30 ]

米男子ゴルフツアー マスターズ 第1日 ( 2021年4月8日    ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7475ヤード、パー72 )

マスターズ初日を4差2位と好発進した松山(AP)
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 【第72代横綱のゴルフ論】ゴルフのプレーを一つの仕事に例えるなら、パターは「仕上げ」の部分に当たります。過程も大事ですが、最後が決まらなければ立派な作品は完成しません。パットがさえて2位発進。14本の中で最も使用頻度が高いクラブを使いこなした松山選手への期待感は高まりました。

 TBS公式サイトの番組でご一緒した元専属キャディーの進藤さんによれば、松山選手は今回グリップを替えてきたようです。ちょっとした変化でリズムを崩しやすく、かつ繊細な作業。納得するフィット感を得るためにどの選手も涙ぐましい努力と研究を重ねています。

 好調なパッティングを支えたのは「中心軸」の安定。どんなスポーツでもそうですが、ゴルフでも基本中の基本です。相撲の世界で「3年先の稽古」という言葉があるように、力士は「軸」を安定させるため地味な鍛錬を繰り返します。その成果を、自信満々にストロークする日本のエースの背中から感じました。(元横綱・稀勢の里)

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2021年4月10日のニュース