グレコローマン77キロ級・屋比久 初五輪切符!「親父の夢を果たせた」 

[ 2021年4月10日 05:30 ]

レスリング東京五輪アジア予選第1日 ( 2021年4月9日    カザフスタン・アルマトイ )

男子グレコローマン77キロ級準決勝で勝利し、感極まる屋比久(共同)
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 男子グレコローマンスタイルが行われ、77キロ級の屋比久翔平(26=ALSOK)は決勝で敗れたものの2位までの五輪出場枠を獲得。日本協会の選考基準を満たして初の五輪代表に決まった。87キロ級の角雅人(27=自衛隊)は3位、67キロ級の高橋昭五(26=神明精肉店)、97キロ級の奈良勇太(25=警視庁)、130キロ級の園田新(26=ALSOK)は敗退。枠を逃した階級は5月の世界最終予選(ブルガリア)に回る。

 初の五輪切符に万感の思いがにじんだ。16年リオデジャネイロ五輪の予選を勝ち抜けなかった悔しさを5年間持ち続けた屋比久は「まず思い出したのはリオの予選。その時の屈辱を晴らせた」と言葉を絞り出した。

 初戦はテクニカルフォール勝ちし、準々決勝も危なげない内容で勝ち上がると、中国選手との準決勝は終盤に得点を重ねて6―2と快勝。組み合わせにも恵まれたが「調子が良いとは言えない状況で勝ち切れたことは良かった」と汗を拭った。

 五輪は1989年世界選手権代表の父・保さんがケガの影響もあり立てなかった舞台。「五輪を目指すきっかけは親父だった」と語っていた26歳は「親父の夢を果たせたと思う。これからは自分の夢に向けてレベルを上げて金メダルを獲りたい」と意気込んだ。

 ◆屋比久 翔平(やびく・しょうへい)1995年(平7)1月4日生まれ、沖縄県名護市出身の26歳。沖縄・浦添工、日体大出、ALSOK。全日本選手権は5度優勝、17年から3年連続で世界選手権に出場。父・保さんは89年世界選手権代表。1メートル74。

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