米女子プロバスケリーグの選手が乳房を切除 性別に悩んだ上での人生の決断

[ 2021年1月30日 08:52 ]

乳房の切除手術を受けたWNBAリバティーのクラレンドン(AP)
Photo By AP

 米女子プロバスケットボール、WNBAのニューヨーク・リバティーに所属するガード、レイシャ・クラレンドン(29)がこのほど乳房の切除手術を受け、術後の写真をマスク姿でインスタグラムで公開した。

 クラレンドンはかねてから自身をトランスジェンダー、もしくは「第三の性」ともいわれているノンバイナリーと定義しており、長年にわたって女性の象徴でもある乳房が精神的な負担になっていた。2017年11月には白人女性のスポーツ代理人だったジェシカ・ドーランさんと結婚。2人の間には昨年12月に誕生した子どもが1人おり、クラレンドンは「批判や差別があるかもしれないと怖かった」としながらも、自身の人生に“変革”をもたらす意味をこめて手術に踏み切ったと見られている。

 AP通信によれば「やっと自由になれた気分。初めて乳房から解放されてとても気持ちを言葉では表せません」と語ったクラレンドンは「同じ境遇にいる人たちに、私たちは決して社会からかき消されない存在であることをわかってほしい」と訴えている。

 WNBA側もクラレンドンを全面支援。キャシー・エンゲルバート・コミッショナーは「レイシャがこのリーグの一員であることを誇りに思う。多くの人たちを勇気づけるはず」と語っている。

 175センチのガード、クラレンドンはカリフォルニア大から2013年のWNBAドラフト1巡目(全体9番目)でインディアナ・フィーバーに指名され、計4チームで217試合に出場して平均7・3得点。2018年のW杯スペイン大会では米国代表として出場して金メダルを獲得している。

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2021年1月30日のニュース