感染予防に全力尽くし、その上で拡大収まらなければ五輪中止を 強行なら本来の意義失う
東京五輪 21年も開催危機、7日緊急事態宣言再発令
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東京五輪を開催すべきか否か。選手のためにも何とか開催してあげたいという気持ちは誰もが共有しているはずだが、現状は極めて厳しいと言わざるを得ない。五輪はただ世界一の選手を決めるだけの大会ではない。この状況で開催を強行することはスポーツとして何より大切な公平性を損ない、五輪本来の意義を失わせることにもなってしまうような気がしてならない。(編集委員・藤山健二)
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。この状況下でまだ東京五輪を「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証」として開催し、「世界中に希望と勇気をお届けする」と言われても、いったいどれだけの人がその言葉を信じるのか。状況は政府や都が考えているよりもはるかに深刻だ。
国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が希望を託すワクチンは、まだ欧米の一部で接種が始まったばかりだ。世界200カ国以上が参加する東京五輪には1万人を超す選手が参加し、780万人の観客動員が見込まれている。パラリンピックと合わせれば国内外から1000万人を超す人々が東京に集結することになる。その全てにPCR検査を実施し、ワクチンを接種させ、「万全の対策を取る」ことなど不可能に近い。
感染予防のため、IOCと組織委員会は強制的に選手村での滞在期間を短くする方針を示している。だが、本来五輪は試合だけではなく、選手村の内外で異文化の人たちと自由に触れ合うことこそが最も大切な理念のはずだ。自室に缶詰め状態にされ、試合が終わったら早く帰れと催促される選手たちがコロナ禍の東京五輪で何を得るのか。その答えは全く見えてこない。
自国の感染状況によって選手たちの練習量や質は極端に異なり、公平性の担保はないに等しい。五輪代表を決めるべき国際大会も中止や延期が相次ぎ、いまだに半数近い代表選手が確定していない。いち早くワクチンを接種できた大国の選手だけが有利になるのなら、それはもう五輪とは言えないだろう。
今すぐ中止すべきだと言っているわけではない。選手のためにも感染予防に全力を尽くし、何としても開催を目指すのが筋だ。だが、どうしても感染が収まらない時は、潔く中止を決断すべきである。政府と都の駆け引きで発令が遅れたようにしか見えない今回の緊急事態宣言を巡るバタバタを見ると、いざという時に決断を下すべき人たちが本当に正しい判断ができるのか、残念ながら一抹の不安を感じざるを得ない。
【聖火到着後のコロナと五輪経過】
▽20年3月20日 「復興五輪」の象徴となる聖火がギリシャ・アテネから宮城・航空自衛隊松島基地に到着。聖火リレー最初の式典として「聖火到着式」が開催された。
▽同3月24日 東京五輪の1年の延期を発表。東京五輪・パラリンピック組織委員会が聖火リレーの中止を決定した。
▽同3、4月 日本水連は4月に予定されていた五輪代表選考会の日本選手権を中止・延期、日本陸連は6月に開催予定だった五輪選考大会の日本選手権を10月上旬に延期すると発表。各種競技会の中止・延期が相次いだ。
▽同4月7日 東京を含む7都府県に緊急事態宣言が発令。
▽同4月8日 五輪選手らの練習拠点となっているNTCと国立スポーツ科学センター(JISS)の閉鎖が決定。
▽同10月30日 大会組織委が販売済みチケットについて希望者に払い戻しを実施すると発表。今後、コロナの影響で「観戦の機会を提供できなくなった場合には別途払い戻しを実施する」とした。
▽同10月31日 国際体操連盟(FIG)が体操男子で新型コロナウイルスに感染したとしていた内村航平について「偽陽性」と発表。国内トップアスリートでは初の事例となった。
▽同11月16日 IOCのバッハ会長が来日して菅首相らと会談。「競技場に観客を入れる確信を持つことができた」と語る一方で、観客の上限や決定時期については「時期尚早」と答えなかった。
▽同12月23日 大会組織委が東京五輪開閉会式の簡素化を発表。狂言師の野村萬斎が総合統括を務めていた開閉会式の演出チームも解散となった。
▽21年1月3日 バドミントン男子シングルス世界ランク1位の桃田賢斗がタイ遠征出発前に成田空港で受けた新型コロナウイルスのPCR検査で陽性反応を示した。
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