西岡 テニスジュニア大会を企画、“金の卵”のためクラウドファンディング活用

[ 2021年1月7日 05:00 ]

男子テニス・西岡良仁(AP)
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 男子テニス世界ランキング56位の西岡良仁(25=ミキハウス)がクラウドファンディングを利用してジュニア大会開催を模索していることが6日、わかった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、昨年は他競技同様、テニス界も大会が軒並み中止になる憂き目に遭った。東京五輪出場を目指す日本の若きホープが将来の子どもたちのために動く。

 「新型コロナウイルスの影響で、将来の金の卵たちにとっても、実力をアピールする場はなくなってしまいました。この状況を変えるべく、私とともにテニス界を盛り上げてくださる皆様と一緒にジュニアの大会を開催したいと思っています」

 クラウドファンディングで資金を募り、大会の開催が実現すれば、自身のYouTubeで試合を生配信する予定だ。大会優勝者には海外遠征支援も考えているという。「1人でも多くの選手が本格的にプロを目指すきっかけになるような未来へとつながるための大会を目指します」と言葉に力を込めた。

 西岡自身にとっても昨年は厳しい1年になった。目指してきた東京五輪は1年延期が決定。その影響は大きかった。男子シングルスで現在世界ランキング56位につける西岡は、昨年2月のデルレービーチ・オープンで準優勝。自己最高48位に上昇し、初の五輪出場が確実視された。だが、新型コロナウイルス禍により、昨年は3月から約5カ月間、ツアーが中断。目標を見失い、感染予防に神経を使う状況で力を発揮できなかった。

 男子テニスツアーの団体戦、ATPカップ(2月1~5日、メルボルン)の主催者は5日に12チームで争う大会に日本は錦織圭(日清食品)、西岡ら4人が出場すると発表した。ジュニア大会の開催は、再び自分を奮い立たせる一つのきっかけにもなるだろう。西岡はジュニア時代に松岡修造氏と出会い、大きな刺激を受けたという。未来の子どもたちのために――。日本の若きホープが先頭に立ってテニス界を盛り上げていく。
 
 ◆西岡 良仁(にしおか・よしひと)1995年(平7)9月27日生まれ、三重県津市出身の25歳。テニススクールを経営する父の影響で4歳からテニスを始める。中学3年で渡米し、錦織圭と同じIMGアカデミーに在籍。14年1月にプロ転向した。1メートル70、64キロ。左利き。
 
 ≪若手アスリート支援の番組開始≫朝日放送は若手アスリートの支援やマイナースポーツのさらなる普及を目的にした新番組『ニッポンを元気に!アスリート応援宣言 Re:スポーツ』を11日からスタートさせる。初回放送に西岡が登場する。番組を見て共感した視聴者は、クラウドファンディングを通じてアスリートを直接支援することができる。https://camp-fire.jp/projects/view/362264

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2021年1月7日のニュース