桐蔭学園 連覇へ16強入り 今大会最重量130キロ田中が苦戦突破トライ 妹の手紙が力に

[ 2020年12月31日 05:30 ]

第100回全国高校ラグビー大会2回戦   桐蔭学園37―0日本航空石川 ( 2020年12月30日    花園ラグビー場 )

<桐蔭学園・日本航空石川>力強く前進する桐蔭学園・田中(中央、撮影・大森 寛明)
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 前半は2PGだけの6―0。日本航空石川に苦戦していた桐蔭学園に初トライが生まれたのは、後半5分だった。ゴール前ラックからサイドを突いたプロップ田中が3人を引きずるように左中間へ。チーム史上最重量の130キロの体重を存分に生かして飛び込んだ。

 「前半もフィジカルでは勝っていたので、自分が何とかしようという気持ちだった」。走るのは苦手で1、2年生の頃は練習についていけなかったが、花園に立ちたい一心で練習に取り組み、最上級生になってレギュラーを奪取。

 藤原秀之監督は「今年はよくしゃべるようになった。5人きょうだいの長男だから粘り強い」と評価した。妹と弟が2人ずつおり、末妹の美南海(みなみ)ちゃん(8)から「(大会参加で)長く離れていて寂しいけど、頑張って帰ってきて」という手紙をもらったという長男は「練習を続けていれば伸びる」と胸を張った。

 大学はラグビーの推薦ではなく、一般受験で国立大理系への入学を目指す。花園にも勉強道具を持ち込んでいるが、「ラグビーの時間が多くて…。その両立をもっと頑張っていきたい」と苦笑い。全国2連覇を受験への弾みとするつもりだ。

 ◆田中 諒汰(たなか・りょうた)2002年(平14)10月23日生まれ、神奈川県出身の18歳。横浜ラグビースクールで競技を始める。横浜国大横浜中では野球部所属。目標はアイルランド代表プロップのタイグ・ファーロング。1メートル86、130キロ。

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2020年12月31日のニュース