新潟工 意地の1トライ…完敗も稲村主将「やってきたことは間違っていなかった」

[ 2020年12月31日 05:30 ]

第100回全国高校ラグビー大会2回戦   新潟工5―48中部大春日丘 ( 2020年12月30日    花園ラグビー場 )

<中部大春日丘・新潟工>後半、攻め込む新潟工FW陣 (撮影・成瀬 徹)
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 2回戦16試合が行われ、17大会連続45回目出場の新潟工は中部大春日丘(愛知)に5―48で完敗し、第96回大会以来4大会ぶりの3回戦進出はならなかった。相手の強力FW陣に終始圧倒され、試合終了間際にNo・8稲村心主将(3年)がトライを奪い、一矢報いるのが精いっぱいだった。

 新潟工の強みを象徴するラストプレーだった。0―48で迎えた後半29分、敵陣右サイド5メートルでモールを形成。バックスも次々と加わり最後は13人でインゴールへ押し込み、稲村が待望のトライを奪った。SO大久保柾(3年)がゴールキックを蹴ったところで、敗戦を告げる笛が鳴った。

 稲村は目を真っ赤にしながらも「最後は自分たちがこだわってきたモールでFWとバックスが力を合わせてトライを取れた。やってきたことは間違っていなかった」と胸を張った。

 相手FW陣の力強さ、バックス陣の個人技に手を焼き、計8トライを許した。それでも伝統のモールでは押し負けていなかった。点差が広がっても最後まで果敢に挑んだ。

 樋口猛監督(48)は「やりたいプレーができなかった。経験やパワー不足」と相手の強さに脱帽しながらも「最後の最後にみんなで力ずくで(トライを)取ってくれたのは良かった。子供たちは全力を出し切ってくれた。素晴らしい大会だった」と選手の頑張りを称えた。

 1年時から花園を経験し、昨年から一時的に代行で主将を務めるなど大黒柱として活躍してきた稲村は名門・明大に進学する。「小さなことでも積み重ねてやることで通用することがある」と最後の花園での手応えを口にし「この経験を生かしたい」と前を向いた。

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2020年12月31日のニュース