最悪の「もしも」…最善は東京五輪開催1年延期 IOCに求められる「仮定の話」

[ 2020年2月26日 10:00 ]

新国立競技場の内部
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 【記者の目】現時点でIOCも組織委員会も、五輪開催については「予定通り」としている。だが、国内の感染者増加に歯止めがかからず、日本を見る海外からの目が日に日に厳しくなりつつある今、改めて開催の是非について検討すべき時期に来ているのではないか。

 このまま3月中にも感染が終息すれば予定通りの開催で問題はない。しかしもし終息が4月以降にずれ込めば、国内のテスト大会や世界各地で行われる各競技の最終予選が軒並み中止に追い込まれる公算が大きい。終息が遅れれば遅れるほど日本行きを拒否する海外の選手が増え、日本国内では逆に感染防止のために入国を拒否すべきだという意見が台頭してくるに違いない。

 考えたくはないが、最悪のシナリオになった場合、選択肢は延期か代替開催しかない。各方面への影響を考えれば延期なら遅くとも5月、代替開催ならもっと早く3月か4月には結論を出さないと間に合わない。代替開催と言っても実際に開催できそうなのは直近に五輪を開催したリオデジャネイロかロンドンぐらいだろう。しかし、リオは経済的に難しく、市長候補が名乗りを上げたロンドンも国民の理解が得られるとは思えない。

 そうなると「もしも」の時の最も現実的な選択肢は、東京開催のまま1年延期しかないように思える。7、8月の開催は五輪憲章で定められており、巨額の放映権料を支払う米テレビ局の意向もあるので、今秋にずらすのは難しいだろう。

 今、IOCがやるべきことは、事態の終息が遅れた場合にどうするかの指針をはっきりと示すことだ。「仮定の話はしない」のではなく、「仮定の話をする」ことによって選手や大会に携わるすべての人々が安心して準備に取り組むことができるはずだ。 (編集委員・藤山健二)

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