サブカル・ランナー塩尻「銅」日本勢メダル1号 20年東京へ第一関門を飛び越えた

[ 2019年4月23日 05:30 ]

陸上アジア選手権第1日 ( 2019年4月21日    ドーハ )

男子3000メートル障害で3位に入った塩尻和也(右から2人目)
Photo By 共同

 “サブカル・ランナー”こと塩尻和也(22=富士通)が男子3000メートル障害で8分32秒25で3位に入り、日本勢初メダルを獲得した。箱根駅伝を沸かせた順大のエースが富士通に入社直後の国際大会で早くも結果を出した。16年リオデジャネイロ五輪では同種目で予選落ちしただけに、東京五輪での雪辱に向けてまずは第一関門を飛び越えた。

 おっとりとした性格からは想像できない、闘争心あふれる表情を見られるのが3000メートル障害の塩尻だ。「メダル第1号はたまたまだが、日本チームに勢いが付けられた」。終盤で猛追を受けたが気迫で逃げ切り。堂々と日の丸を掲げて無数のフラッシュを浴びた時にはいつもの穏やかな塩尻に戻っていた。  五輪選考に直結する世界ランクを考えた上でも順位とタイムを狙っていた。最後の1000メートルで失速したが「大会カテゴリーも大きいので、3位を獲れたことは素直にうれしい」と銅メダルにも納得の表情だ。

 順大のエースとして今年の箱根駅伝では2区で10人抜きを演じるなど、日本を代表する実力者だが意外にも陸上以外のスポーツは苦手というインドア派。趣味は自他ともに認めるサブカルチャーだ。陸上競技という自己管理が大切なスポーツにあっても、睡眠時間を削りながらサブカルに没頭する。学生時代にはとりだめたアニメを倍速再生で“消化”しながらタブレットでソーシャルゲームをする離れ業を披露するなど、下級生からは競技とは違う意味でも恐れられる存在だった。

 オリンピアンと大学駅伝エースという肩書を引っ提げて、4月から社会人としての生活をスタートさせた。目標は「新しい元号に名前を残すような選手」とぶち上げたが、メダル獲得者への社内報奨制度については「入ったばかりなので、まだ分かりません」と1年生らしい初々しさもあわせ持つ。

 順大時代に出場した16年リオ五輪では予選敗退。世界との差を見せつけられたが「世界の舞台をより意識するようになった」と五輪への思いはますます燃え上がっている。

 ◆塩尻 和也(しおじり・かずや)1996年(平8)11月8日生まれ、群馬県伊勢崎市出身の22歳。陸上部がなかった中学時代はソフトテニス部に所属していた。普段はインドア派。箱根駅伝は4年連続で2区。4年時には10人抜きの快走で日本人最高タイムも更新した。リオ五輪では3000メートル障害に出場し予選落ち。自己ベストは3000メートル障害が8分29秒14、1万メートルが27分47秒87。1メートル70、54キロ。

続きを表示

この記事のフォト

「大坂なおみ」特集記事

「羽生結弦」特集記事

2019年4月23日のニュース