大坂圧勝!日本勢25年ぶり4強、世界3位以内も決めた

[ 2019年1月24日 05:30 ]

テニス 全豪オープン第10日 ( 2019年1月23日    オーストラリア・メルボルンパーク )

伊達以来25年ぶり4強!!女子シングルスで準決勝進出を決めた大坂(AP)
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 女子シングルス準々決勝で第4シードの大坂なおみ(21=日清食品)は、第6シードのエリナ・スビトリナ(24=ウクライナ)を6―4、6―1のストレートで破り、全豪では自身初、日本勢として94年の伊達公子以来25年ぶりの4強入りを決めた。優勝した昨年の全米に続くグランドスラム2大会連続の準決勝進出は日本人初の快挙となった。世界ランクも男女通じて日本人歴代最高の3位以上が確定。24日の準決勝では第7シードのカロリナ・プリスコバ(26=チェコ)と対戦する。

 歴史を動かしても、大坂は大坂だった。1時間12分、ストレートでの快勝劇。炎天下のコート上で勝者インタビューを受けると「正直、暑いので早く室内に入りたい」と観衆の笑いを誘った。室内に移ると、テレビ中継を通し「おじいちゃん、誕生日おめでとう」とこの日74歳となった祖父・鉄夫氏へ祝福メッセージ。自然体の姿は、快挙の余韻を1ミリも感じさせなかった。

 あっさりと、記録ずくめの白星を手にした。ブレーク合戦となった第1セットを制して必勝パターンに持ち込むと、第2セットは第2、第4ゲームを連続ブレーク。5―1で迎えた第7ゲームは40―30から強烈なスマッシュを決め、4強の扉を開いた。第1セットを取ると62連勝中(フェド杯含む)で、優勝した昨夏の全米に続くグランドスラム2大会連続の準決勝進出は男女通して日本人初。世界ランクが日本勢歴代最高の3位以内になることも確定した。

 新スタッフが快進撃を支えている。大坂は昨年末から、S・ウィリアムズとコンビを組んだ経験もあるトレーナーのクリスティナ氏と契約。西洋の最先端知識とはり治療などの東洋式を織り交ぜたメンテナンスを受けている。1、2回戦は背中に違和感を覚えていたが、トーナメントを勝ち抜きながら完治。日本協会で大坂を担当する女子代表の吉川真司コーチは「体は間違いなく良い状態」と太鼓判を押した。

 1セットダウンから逆転した4回戦から一転し、危なげない勝利だった。昨夏の全米も4回戦はフルセットと苦戦しながら、準々決勝はストレートで圧倒。流れは似ている。準決勝では過去1勝2敗のKa・プリスコバと対戦する。全米Vからの凱旋大会だった昨年9月の東レ・パンパシフィック・オープン決勝で敗れた因縁の相手だ。大会前には自身の精神力を3歳児と評していたが「1歳は成長したかな。誕生日おめでとう、私。だから4歳ね」と笑った。グランドスラム連覇に突き進む、自称4歳児。まだまだ底が知れない。

 【大坂の世界ランク変遷】

 <4位>18年10月8日。中国オープンで4強。

 <7位>18年9月10日。全米オープンで4大大会日本人初制覇。

 <18位>18年6月11日。全仏オープンで3回戦進出。初の10位台。

 <22位>18年3月19日。BNPパリバ・オープンでツアー初優勝。

 <47位>16年9月26日。東レ・パンパシフィック・オープンで準優勝。

 <69位>16年9月12日。全米オープンで3回戦進出。

 <95位>16年4月4日。マイアミ・オープンで3回戦へ進出して2桁台突入。

 <108位>16年2月1日。全豪オープンで4大大会の本戦にデビュー。2回戦でスビトリナ(ウクライナ)を撃破する。

 <191位> 15年5月4日。カンガルーカップ(岐阜)準優勝で初の100位台。

 <272位>14年8月4日。ツアー本大会の本戦に初出場。ストーサー(オーストラリア)を破る番狂わせで406位からジャンプアップ。

 <532位>13年6月10日。下部大会初の決勝進出で500位台浮上。

 <810位>13年4月22日。下部大会本戦で初戦突破し初の3桁台。

 <1016位>15歳の誕生日前日の12年10月15日に初の世界ランク入り。

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