山科親方 定年退職で心境「さっぱりしている」 現役時代は“佐渡の怪童”の異名

[ 2018年9月13日 14:00 ]

<秋場所5日目>花束を手に笑顔の山科親方(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 大相撲秋場所3日目の11日に65歳の誕生日を迎え、今場所限りで日本相撲協会を定年退職する山科親方(元小結・大錦)が13日、東京・両国国技館内の記者クラブで会見した。1968年夏場所の初土俵から50年。現在の心境を聞かれると「さっぱりしている」と答えた。

 場所中に20歳の誕生日を迎えた新入幕の73年秋場所では、13日目に大関・貴ノ花を破り、14日目には横綱・琴桜から金星を奪うなど大活躍した。11昇4敗の好成績で三賞を独占し、「佐渡の怪童」と呼ばれた。「怖いもの知らずでやっていた。緊張はしたが、若いって怖いですね」と当時を思い起こした。その後は糖尿病を患って苦しんだが、「自分なりには満足している。病気、ケガも自分の勉強になった」と振り返った。

 引退後は出羽海部屋の部屋付き親方となり、同じ昭和28年(1953年)生まれで「花のニッパチ組」の北の湖親方(元横綱)が理事長となった際には相撲協会在勤として陰から支え、「(理事長に)恥をかかせないようにしようと思った」という。2010年には役員待遇となり、17年からは審判部副部長も務めた。

 70歳までの再雇用制度は利用せず、「元気なうちに協会を離れたい」と話した。自身が離れた後の相撲協会について「不祥事がなく、淡々とやってもらえれば」と期待していた。

続きを表示

2018年9月13日のニュース