【玉ノ井親方 視点】稀勢の里は差し手争いで先手取れたのが勝因

[ 2018年9月10日 09:21 ]

大相撲秋場所初日   ◯稀勢の里―勢● ( 2018年9月9日    両国国技館 )

勢(右)を寄り切り初日白星発進の稀勢の里(撮影・三島 英忠)
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 稀勢の里の勝因は、差し手争いで先手を取れたこと。右四つの勢とはケンカ四つだったが、先に左を差すことができた。その後で下手をがっちり取って前に出た。右は抱え込む形になったものの、大きな相手だったから胸を合わせて圧力をかけられた。右は十分に使えていなかったけれど、久しぶりに本場所の土俵に上がって勝てたわけだからホッとしたと思う。初日に勝つのと負けるのでは気持ちの面で全く違ってくるからね。

 ただ、相手としてはきょう2日目の貴景勝の方がやりにくい。重心が低く下から攻めてくる。でも、結びの鶴竜の一番が参考になったはず。鶴竜は貴景勝に下から押されても引かなかった。引かなければ逆に向こうが引いてくれる。稀勢の里も早く攻めて、相手に自分の相撲を取らせないようにすることが大事だね。 (元大関・栃東)

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2018年9月10日のニュース