調子上がらない稀勢の里にダメ出し続出「自分を見失っている」

[ 2018年5月8日 14:06 ]

琴奨菊(手前)に寄り切られ、声を上げる稀勢の里
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 大相撲の二所ノ関一門連合稽古が8日、千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で行われ、左大胸筋の負傷などで6場所連続休場中の横綱・稀勢の里(31=田子ノ浦部屋)は平幕・琴奨菊(34=佐渡ケ嶽部屋)との三番稽古で6勝10敗と振るわなかった。

 低く鋭い琴奨菊の立ち合いに苦しみ、懐に入られると上体が伸び上がってしまい、攻め込まれる場面が目立った。まわしが引けない相撲が続き、得意の右上手を取って勝ったのは1番だけ。稽古後には「まあ、やるだけ。大丈夫。また、これから」と話したものの、夏場所(13日初日、両国国技館)まで残り5日となっても調子が上がらず、不安は一向に解消されていない。

 7日の尾車部屋での連合稽古に続いて稀勢の里の相撲を見た芝田山親方(元横綱・大乃国)は「昨日と一緒。差すのか、まわしを取りにいくのか、突っ張りにいくのか、バラバラ。気持ちと体がかみ合っていない。自分を見失っている」と話した。さらに「仕切りで腰が後ろに出てしまっている。あれだと、立った時に受けてしまう」と立ち合いの問題も指摘した。

 尾車親方(元大関・琴風)の見方も厳しかった。「(琴奨菊に)押させて試しているのならいいが、目いっぱいであれだと困る。速く攻められると腰が伸びてしまっている」と渋い表情だった。

 7日の連合稽古で左上腕を痛めた大関・高安(28=田子ノ浦部屋)は、この日の連合稽古に参加しなかった。

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