“新・山の神”は法大・青木!9人抜きで5位「会心の走り」

[ 2018年1月3日 05:30 ]

第94回箱根駅伝往路 ( 2018年1月2日    東京・大手町~箱根・芦ノ湖、往路5区間107・5キロ )

往路5位ながら区間トップでゴールした法大・5区の青木。後方は4位の拓大・5区戸部
Photo By スポニチ

 過去77回の出場を誇る“オレンジの古豪”法大・青木涼真(2年)が山上りの主役を演じた。4区14位でたすきを受け取ると、鮮やかな9人抜きを披露。5位へと順位を大きく押し上げ「自分でもビックリ」と大きな目を輝かせた。

 1人、2人…。前の走者を抜くたびに頭の中でカウントを重ねた。15キロ地点では坪田監督から「区間賞行けるぞ!」と声が掛かるとさらにギアチェンジ。並走していた日体大・小町を抜き去った。途中で「カウントは分からなくなってしまった。集中していて、ゾーンってやつかな」と笑ったが、昨年から距離が変わった5区で1時間11分44秒は区間新記録。「会心の走りができたと思う」と胸を張った。

 “平地”への未練を力に変えた。昨年11月の全日本大学駅伝後、坪田監督から「山を頼む」と5区の山上りに任命されるも、昨年8区を走った青木は「平地で勝負したいと思っていたので“(5区が)来てしまった”と思った」と心境を吐露。それでも「チームのためにやるしかない」と気持ちを切り替え、上り坂練習の本数を増やして本番に備えた。圧巻の山上りを振り返り、「また来年も、って言われちゃいますかね」と思わず苦笑いを浮かべていた。

 大学では生命科学部で環境応用化学を専攻するチーム唯一の“理系男子”。学内では白衣姿で実験とリポート作成に追われているという。「課題が多いので練習との両立は大変。でも全部自分で決めたこと」と箱根路での結果に自信を深めた様子。駅伝界の“リケダン”は「チーム目標の(総合)7位以上も射程圏内」と12年ぶりの連続シード獲得へ、試算結果をはじき出していた。

続きを表示

2018年1月3日のニュース