エディーJ、8強以上のインパクト残す!米国戦「最も重要な試合」

[ 2015年10月11日 05:30 ]

厳しい表情で会見に臨むジョーンズHC

ラグビーW杯イングランド大会1次リーグB組 日本―米国

(10月11日 グロスター)
 日本代表は10日、1次リーグ敗退が決定した。スコットランドがサモアを36―33で破って勝ち点14として、同8の日本が追いつけなくなったため。日本はそれでも過去最高の1次リーグ3位(1組5チームとなった03年大会以降)が確定。19年大会はすでに開催国枠での出場が決まっているが、次回大会の出場権を与えられる上位12チームにも初めて入る快挙となった。日本は11日(日本時間12日午前4時)、今大会3勝目を懸けて最終戦の米国戦(グロスター)に臨む。

 スコットランドがサモアを破ってから27分後、準々決勝進出の夢が断たれたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が、日本協会を通じてコメントした。

 「この結果で我々のやるべきことは特に変わらない。あすの米国戦に勝利して、W杯で初めて3勝しながらも準々決勝に進出できなかったチームになるでしょう」

 1次リーグ敗退。就任当初は「W杯でベスト10に入ること」と掲げていたジョーンズHCは、チームの進化を目の当たりにし、その目標を「8強入り」に上方修正した。目標を達成できなかったという事実は残る。ただ、初戦で当時世界ランキング3位の南アフリカを破ったインパクトは、8強入り以上のものといっていい。

 ジョーンズHC、主将のリーチ以下選手全員が、米国に勝っても準々決勝に行けない状況に「自分たちがコントロールできないことは気にしない。米国戦に集中するだけ」と言い続けてきた。自分たちができるのは、米国に勝つことだけ。心が乱される状況も全員で乗り越えた。そして指揮官は、米国戦を「W杯で最も重要な試合になる」とも言った。

 勝てば今大会3勝目。過去7大会で1勝2分け21敗だった日本が、たった1大会で過去28年間を大きく超越する。そして20チームが5チーム4組に分かれてプール戦(1次リーグ)を行う方式になった03年大会以降、3勝を挙げて準々決勝に進めなかったチームはない。8強に匹敵する戦績を残し、世界のラグビー界にインパクトを与えて去る。だからこそ3勝目が持つ意味は大きい。

 「日本のラグビーを救う。田中(将大)になりたい、錦織になりたいという子供がいるように、五郎丸になりたいという子供が現れるように」。指揮官が言い続けた野球やサッカーの陰に埋もれていたラグビーの人気を掘り起こすというもう一つの目標は、すでに達成した。それでも戦う。ジャパンウエーを完遂するために。

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