成田 光里の声援にメラッ「カワイコちゃんハンター」逆転今季1勝

[ 2015年4月13日 05:30 ]

優勝を決めた成田は、力強くガッツポーズをする

女子ゴルフツアー スタジオアリス女子オープン最終日

(4月12日 兵庫県三木市 花屋敷ゴルフ倶楽部よかわコース=6376ヤード、パー7)
 首位と3打差の2位で出た成田美寿々(22=オンワードホールディングス)がボギーなしの8バーディーでコースレコードの64を出し、大会最少スコアに並ぶ通算9アンダー、207で今季初優勝を果たした。通算6勝目。男性ファンが多い首位スタートの藤田光里(20=レオパレスリゾートグアム)との同組に発奮。スタートからの6連続バーディーで逆転し、「カワイコちゃんハンター」の本領を発揮した。
【最終R成績】

 ファンが多ければ多いほど燃える。ただし、こと成田に限っては通常とは逆だ。自分でなくライバルのファンが多いほどやる気が出る。首位スタートの藤田は評判の美人プロ。最終組に付いたたくさんの男性ファンを見て、ほくそ笑んだ。

 「アウェーの雰囲気こそ、私のホーム。負けないぞ、という気持ちでした。カワイコちゃんハンターなんで」

 昨季3勝はだてではない。闘志を空回りさせず、難度が18ホール中2番目だった1番で2・5メートルのチャンスを沈めた。「ほら、1打縮めたぞ」。初勝利を狙う20歳に重圧をかけると、ショットもパットも絶好調で圧巻のバーディーラッシュだ。3番で約4メートルを沈めて藤田に並び、4番パー4では右ラフから50センチにつけて首位に立った。6番までバーディーを並べた。

 昨年5月のサロンパス杯でハンターに目覚めた。最終日最終組で一緒に回った藤田への声援を我がものとし、フォン・シャンシャンに逆転勝ちした。同7月のサマンサタバサ・レディースは異名を確かにした試合。美人プロの代表格、香妻とのプレーオフに勝った。

 この日もハンターの血が騒いだ。8番で藤田に初バーディーが出た時は「私の3倍の応援があった。おーおー騒いでるな」と、スイッチが入った。ボギーなしの8バーディーで逆転勝ちした。

 もちろん、反骨心だけでコースレコードの64は出せない。昨季悩んだパットの復調が、優勝を支えた。今季から手にする山田パター工房のパターといえば、安倍首相が米国・オバマ大統領にプレゼントした希少品として知られる。父・俊弘さん(60)が同所に依頼し、特別に作ってもらった逸品だ。「思った通りに転がってくれます」。音の良さが感覚とマッチ。6番でカラーから8メートルを沈めるなど、プレミア・パターが随所で仕事をした。

 秋は米ツアー予選会の受験も視野に入れつつ、「平均ストローク69台で女王を獲れなかったらしょうがない」と、目標を定めた。ハンターから、国内のヒロインへと駆け上がる。

 勝者のクラブ ▼1W=ヤマハ・インプレスRMX(ロフト角9度、シャフトの長さ46インチ、硬さSX)▼3W=キャロウェイXホット▼3、4UT=ピンG30▼5I~PW=スリクソンZ525▼ウエッジ=クリーブランドRTX588(48、52度)、同CG17(56度)▼パター=ヤマダパター・カマクラ▼ボール=スリクソンZスター

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