萩野4冠締め 記録更新ゼロも「勝てたのが大会一番の収穫」

[ 2015年4月13日 05:30 ]

平泳ぎで激しく瀬戸と競り合う萩野(手前)は、男子400メートル個人メドレーを制し4冠を達成した

競泳日本選手権最終日

(4月12日 東京辰巳国際水泳場)
 今夏の世界選手権(ロシア・カザニ)の代表選考を兼ねて行われ、男子400メートル個人メドレーは萩野公介(20=東洋大)が4分8秒54で4連覇を達成、大会4冠を獲得した。調整が遅れた影響で、今大会は自己ベストを更新できなかったが、勝利にこだわり最後はエースの貫禄を示した。女子200メートル平泳ぎは渡部香生子(18=JSS立石)が優勝し、女子では02年の萩原智子以来、史上2人目の4冠に輝いた。

 力強い泳ぎでライバル対決を制した。瀬戸に0秒02遅れて300メートルをターンすると、萩野は「自由形にパワーを残す感じ」と温存した力を爆発。水をかくごとに引き離し、約2・5秒の大差を広げて、昨年の世界ランク2位に当たるスピードでフィニッシュ。タイムには不満を示しながらも2年連続の4冠を決め「勝負に勝てたのが今大会一番の収穫だった」と納得の表情を見せた。

 「マルチスイマー」を目指し、過去2年は6種目に出場。しかし、「世界トップのマルチスイマーは何か1つ制して他をやる。自分は世界で金を獲っていない」と頂点を見据えて4種目に絞った。しかし、ハード日程をこなしていた昔と違い、「1日オフは自分の中で珍しい」と予定のなかった前日11日は平井コーチの指導を受けた。ところが、「いろいろ言われすぎて何が何だか分からなくなった。俺の泳ぎそんな悪いのかな」と迷路に入った。

 昨年12月の英国短期留学。ハードな練習で右肩を痛めると、年始から「動かすと痛い」と調整が遅れた。2月中旬に約1カ月間行った米国での高地合宿も「毎日ケアしながら、半分ごまかして」泳ぎ続けてきた。そのつけが回り、大会初日だった7日の400メートル自由形は昨年日本記録を出した種目ながら派遣標準記録を辛うじて突破。スタートでつまずくと、「初めて戸惑いながら」レースをこなしてきた。だが、「気持ちは折れず」立て直し、最後はライバル瀬戸に圧勝した。

 ここで足踏みをしているわけにはいかない。「今回経験したことを夏爆発できるように取り組みたい」と世界選手権に向けて切り替えた。成人式で「ペン習字を始めます」と誓ったものの、多忙で「(字は)下手くそなまま」という。迷いが生じた1週間だが、「そっち(字)の方も直れば、心の乱れがなくなるんじゃないかと思います」と最後は明るく笑い飛ばした。

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