優勝は宮本 さすが“シリーズ男”逆オファースピーチで爆笑誘う

[ 2014年12月8日 05:30 ]

日本シリーズJTカップ最終日、優勝が決まり藤田寛之と笑顔で抱き合う宮本勝昌

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ最終日

(12月7日 東京都稲城市 東京よみうりカントリークラブ=7023ヤード、パー70)
 日本シリーズ男の本領だ。最終18番パー3で1メートル弱のパーパットを沈め、宮本は右手を握りしめた。この日ベストスコアの65をマークし、01年大会以来3度目の大会制覇。優勝スピーチでは「初優勝した98年からJTさんが特別共催に入ってくれて、共に歩んできた。僕の左腕は空いています」とスポンサーについてもらうよう逆オファー。18番グリーンは笑いに包まれた。

 ショットとパットがかみ合い14番で8アンダーまで伸ばした。そして、グリーン脇のスコアボードを目にすると、「意外と上位が伸びていなくて、そこからギアを上げた」と発奮。後続のマークセンが1打差に迫った17番パー5では第1打を左に大きく曲げたが、幸運にも木をかすめてラフに転がり出てきた。残り245ヤードの第2打は前方を木がふさいでいたため、右から回してグリーンに乗せることを決意。つま先下がりのライだったが、3Iで「100点満点。きれいなフックが出た」と自画自賛のショットを放ち、10メートルに2オン。2パットのバーディーを奪い、マークセンの猛追をかわした。

 好ショットが続いた陰に頼れる1Wがあった。今季は9月のANAオープンで新1Wを使用し、4年ぶりの優勝を飾った。関係者によると大会後はシャフト調整のため別の1Wを使用していたが、今大会前にシャフトの調整が完了。ANAオープン時の1Wに戻すと「思い描いた球が出る」と手になじんだ。かけつけた両親、妻、2人の子供たちの前で初めて優勝を届けることができた。

 生涯獲得賞金も9億円の大台に乗せて歴代10位に浮上。「(10位だった)手嶋多一を抜きましたか!うれしいですね」と口調も滑らか。サービス精神が豊富で笑わせるのもうまい宮本だが、今後の目標については「11勝目を狙う」と堅実だ。「積み重ねが大事」が信条のベテランはこれからもコツコツと勝ち星を重ねていく。

 【勝者のクラブ】▼1W=ブリヂストンゴルフ・J715B3(ロフト角9・5度、シャフトの長さ44・25インチ、硬さTX)▼3W=キャロウェイ・X2ホット(ロフト角15度)▼2U=本間ゴルフ▼3I~PW=ブリヂストンゴルフJ15CB▼ウエッジ=ブリヂストンゴルフ・フォージド(52、58度)▼パター=オデッセイ・ホワイトダマスカスix330M▼ボール=ブリヂストン・B330Sイエロー

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