全柔連新会長に新日鉄住金会長の宗岡氏 初の外部トップ

[ 2013年8月11日 06:00 ]

 全日本柔道連盟(全柔連)の新会長に宗岡正二・新日鉄住金会長兼最高経営責任者(67)が就任することが10日、確実になった。9日に就任の可能性が浮上した宗岡氏はこの日、「理事に推薦してもいいかと言われたので、それは受けた。会長は理事の間の互選で決まるのでまだ何も決まっていない。(会長就任は)向こうが決めること、私が決めることではない」と話した。

 上村春樹会長の後任として、巨大企業のかじ取りをする手腕に期待が高まる一方で、経営トップで常勤は難しいのが現実。だが「全柔連のガバナンスに厳しい意見を頂いた」と全柔連関係者が明かすように、宗岡氏は改革に強い決意を固めている。実務面の責任者となる専務理事も、宗岡氏の意見を参考に財界から人選済みとされ、バックアップの体制は完全に整いつつある。宗岡氏の推薦を決める14日の理事会では、先月25日の評議員会で承認された6人の新理事を除く23人の理事が総辞職し、再選を含めて、評議員会に諮る見通し。組織の劇的な変化が、柔道の信頼回復の第一歩となることは間違いない。

 ◆宗岡 正二(むねおか・しょうじ)1946年(昭21)5月3日、山口県出身の67歳。東大農学部在学中は柔道部で主将を務める。70年、新日鉄入社。08年に代表取締役社長就任。昨年10月、住友金属工業との合併で誕生した新日鉄住金の会長兼最高経営責任者に就任した。今年6月まで経団連副会長。また、全日本実業柔道連盟会長を務めている。

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2013年8月11日のニュース