リコー雪辱!「兄弟対決」4戦目で初勝利

[ 2010年10月3日 06:00 ]

サントリー―豊田自動織機 前半33分、トライを決めるサントリー・真壁

 リコーが「兄弟対決」で初勝利を挙げた。ラグビーのトップリーグ第4節は2日、秩父宮などで3試合を行い、リコーは交互にトライを奪う接戦の末にコカ・コーラウエストを29―27で下して今季2勝目。親会社がグループ関係にある兄弟対決は4戦目で初めて「兄」が勝った。サントリーは今季昇格の豊田自動織機に92―8で圧勝して今季2勝目。トヨタ自動車はヤマハ発動機に50―26で快勝し、開幕4連勝とした。

 交互に4トライを取り合い、リコーの2点リードで迎えた後半37分。コカ・コーラウエストの原留が左中間30メートルのPGを外したのが勝負の分かれ目だった。決まれば逆転の難度の低いキック。アニキの初勝利は運も味方したが、喜びは普通の1勝以上に大きかった。

 ゲーム主将のフッカー滝沢は「個人的にコーラに勝てたのがうれしい」と笑う。コカ・コーラ北九州を設立したのはリコー創業者の市村清氏。現在もグループ会社の関係で、リコーの役員は今も客席の中央で観戦する。選手にとっても一段、気合が違う兄弟対決だ。
 しかし、過去は弟の3戦全勝で順位も兄が弟を上回ったことはない。2年前に降格まで味わった兄には意地があった。ローデン監督は「スタイルが似ているので長所を消し合う試合になった」と苦笑い。よく似た兄弟の対決には、当事者しか分からない楽しみがある。

 <サントリー 光明見えた快勝>開幕3戦で2敗と苦しむチームに光明が見えた。格下、しかも前半38分に相手に退場者が出る展開で大勝は当然だったが、元オーストラリア代表監督のジョーンズ新監督は「きょうはいいプレーだった。自信になる」と満足そうに話した。キックを多用した昨季とは一転、キックを減らして攻撃し続けるスタイルに戸惑い、1勝2敗と出遅れた。だが「1月までにはもっといいチームになる」と指揮官は手応えを強調した。

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2010年10月3日のニュース